Polymarketのトレーダーは、テスラとスペースXが2026年末までに正式な合併を発表する確率をわずか18%と見積もっている。両社を巡る数カ月にわたる憶測にもかかわらず慎重姿勢が際立つ。
イーロン・マスク氏の主力企業間で事業の重複が拡大しているにもかかわらず、市場は深い懐疑心を維持している状況。
予測市場が実際に示しているもの
予測市場とは、将来の事象に関するコントラクトを売買し、その価格が確率を反映する仕組み。Polymarketの12月31日契約は18セント前後で取引されている。
直近をみても見通しは厳しい。9月30日契約の確率は約5%と、直前まで発表の可能性はほぼないことを示している。取引量からも市場関心の高さはうかがえる。関連コントラクト全体の取引高は100万ドルを超えている。
慎重姿勢の一因はタイミングにもある。スペースXは2026年6月の新規株式公開(IPO)後、最初の公開決算を受けて株価が12%下落した。決算の内容自体は堅調だった。売上高は78億ドルと前年同期比92%増加し、純損失も縮小した。
投資家の関心はむしろ他に向かった。四半期の設備投資額は180億ドルを上回り、多くが人工知能インフラに充てられた。市場の反応は即座だった。重い投資計画とロックアップ期間終了を背景に、株価は8%から11%下落した。
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その間にも事業の融合は進む。両社は人工知能、ロボティクス(Optimusを含む)、自動運転データ、そして宇宙データセンターへの展開といった分野で共通目標を掲げている。
アナリストは強気な試算を示す。統合企業の時価総額は50兆ドル規模に迫る、あるいはそれを超える可能性も指摘されている。
立ちはだかる障壁
より注目すべき動きもある。報道によれば、テスラは中国事業の分離や売却を検討中とされる。ウォール・ストリート・ジャーナルは上海事業のスピンオフ、売却、または構造的分離の内部協議の詳細を報じた。
地政学的な側面は明快だ。スペースXは米国の主要な防衛企業であり、中国に深く根付く企業との統合は政治的に極めてセンシティブ。
マスク氏はこの報道を強く否定した。同氏は「ばかげたフェイクニュースだ」と一蹴し、社内で話題になった事実はないと主張した。中国市場の商業的重要性は変わらない。中国はテスラにとって第2位の市場であり、世界生産台数の大きな割合を占める。
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構造的な障害もなお大きい。規制当局の厳格な監視、純粋プレイ企業を好む株主の志向、企業価値のズレがセンチメントの重しとなる。
統合の難易度も高い。高収益の自動車事業と資本集約型の宇宙・AI事業を組み合わせることは現実的な困難を伴う。
手続き要件も無視できない。合併には両社の取締役会承認など正式な手続きが不可欠で、マスク氏も気軽に議論できる話ではないと強調している。
市場は、合併発表があり得るが実現は難しいと見なしている。現時点では確信ではなく慎重な構えを市場価格が示している。









