詳細を見る

米物価指数が予想下回るービットコインは堅調

7 mins
記事 David Thomas

ヘッドライン

  • 米国生産者物価指数(PPI)は、2月に前月比0.1%低下、年率4.6%上昇
  • PPI発表後、ビットコインは25,000ドルで堅調、過去4日間の上昇を維持
  • PPIと小売売上高の低下により、次回FOMC会合で0.25%利上げの可能性
  • promo

2月の米国卸売物価指数は、前月比0.1%低下、アナリストの0.3%上昇予想を下回った。これを受け、ビットコインは25,000ドルの抵抗線を維持している。

米国生産者物価指数(PPI)は年率4.6%上昇、1月の年率より1.1ポイント低下、アナリスト予想を0.8ポイント下回った。

PPIの低下でビットコインは25,000ドルを維持

PPIの数値を受けて、ビットコインは3月14日まで2021年2月以来となる4日間の伸びを記録した後、25,000ドルの抵抗線を維持した。この4日間で、ビットコインは26,500ドルをピークを付けたが、その後24,800ドル以下まで下落した。

なお、米国労働統計局は、毎月第2週にPPI数値を発表している。 

米国生産者物価指数(PPI)|出所:YCharts

消費者物価の変動を測定する消費者物価指数とは異なり、PPIは生産者が完成品を作るために支払う金額を測定する。PPIは卸売物価指数とも呼ばれる。

食品、エネルギー、貿易サービスを除いたコアPPIは、2月に0.2%上昇し、1月より0.3ポイント低下した。

また、2月の小売販売は0.4%減少し、最も減少したのは百貨店で4%、家具店が2.5%、食品サービス2.2%、自動車および部品販売店で1.8%だった。

他方、クレディ・スイスの株価は、投資機関であるサウジ国立銀行が、同社に対し今後資金を提供しないと発言したため、スイス市場取引で29%下落し、1.60ドル以下の価格を付けた。ただしその後、同社株価は回復し、報道発表時点では1.72ドルまで上昇した。

クレディ・スイスの株価|出所:TradingView

クレディ・スイスの株価下落により、JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、ファースト・リパブリック・バンクなどの銀行株が下げた。

また、ファースト・リパブリックは、ムーディーズが、同行が未保険の預金からの資金調達に依存し、僅少なプール資金の預金を保有しているとして格付けを落としたため、株価が市場前取引で19%下落した。

昨日(14日)、米労働省は、2月のCPIが前月比0.4%、年率6%上昇し、ダウ・ジョーンズの予想と一致したと発表した。

FRBは25ベーシスポイントの金利引き上げか

先週、CMEのFedwatchツール(FRBの金利動向のモニターツール)は、米連邦準備制度理事会(FRB)が次回の公開市場委員会(FOMC)で利上げを行う確率を0.5%引き上げた。

同確率の引き上げは、ジェローム・パウエルFRB議長による、インフレ率を2%に戻すために必要な利上げ規模とペースを加速させることもある、との発言を受けてのものである。同議長は、今年1月の失業率が3.6%にとどまるなど労働市場が堅調であることが、(FRBの)タカ派的スタンスを継続させているとしている。

同議長は、FRBは2月のPPIと消費者物価指数の数値と米国の雇用市場の健全性を参考にして、次の利上げの規模を決定すると付け加えた。

他方、ビットコイン・オポチュニティ・ファンドのジェームズ・ラビッシュ(James Lavish)氏は以下のように指摘している「投資家は、FRBが来週の50ベーシスポイントの利上げを見送ったとみており、最悪の場合でも25ベーシスポイントの利上げにとどまり、おそらくそれ以上の利上げは全くないだろうと考えている。ビットコインは…こうしたセンチメントを利用し、他のすべての金融資産よりも先にリスクオンに移行することができた」

FRBは、金融政策によって需給の不均衡を修正する。小売売上高の減少は、FRBの金利引き締めにより需要が減少したことを示している。FRBは、需要の喚起を狙った金融緩和政策とコロナウイルスによるサプライチェーンの混乱に立ち向かうため、過去1年間に4.5%の金利を引き上げてきた。

FRBが推奨するインフレ指標である個人消費支出(PCE)指数は、3月31日に発表される予定。PCE指数は、物価上昇に伴う消費者行動の変化を捉える指数だが、中でも注目されるのは、医療費である。

金利の引き上げは、シグネチャーとシリコンバレーの両銀行を直撃し、流動性を高めるために証券を売却したことで両行の損失は膨らんだ。(結果的に)連邦預金保険公社が両行を管理下に置く事態に至った。

BeInCrypto)の最新のビットコイン(BTC)分析は、こちら=>ここをクリック

ベスト暗号資産取引所

Trusted

Follow us on:

X(Twitter):@BeInCryptoJapan
Telegramチャンネル:@BeInCrypto Japan オフィシャルチャンネル

免責事項 - Disclaimers

当ウェブサイトに掲載されているすべての情報は、誠意をもって作成され、一般的な情報提供のみを目的としています。当ウェブサイトに掲載されている情報に基づいて行う一切の行為については、読者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

Takashi-HIgashi-new.jpg
Takashi Higashi
国際広報、海外の先端技術調査、海外企業との提携等をこれまで行ってきました。ここ数年、暗号資産に関心を持ってウオッチしています。
READ FULL BIO
スポンサー
スポンサー