米国ニューヨーク南部地区連邦裁判所は12日、暗号通貨(仮想通貨)起業家ジャスティン・サン氏のシンガポールの2つの住所に召喚状を送付した。なお、本件は米国証券取引委員会(SEC)が以前に提起した告訴に関するもの。
召喚状とは、期日に裁判所への出頭を命じる令状、および文書提出を命じる令状。
提出された文書によると、サン氏は召喚状を受け取ってから21日以内にSECの弁護士アダム・ゴットリーブ氏へ回答する必要がある。サン氏が回答しない場合は、欠席裁判となる。さらに同委員会はコルテス・ウェイ(ソウルジャ・ボーイ)氏とマホーン氏に対しても召喚状を発行している。
同委員会は3月22日、暗号通貨トロン(TRX)とビットトレント(BTT)を無登録で販売し、市場を不正に操作したとして、詐欺及び証券法違反でサン氏および、3社を告発。さらに、未登録のTRXとBTTを購入するよう誘導したとされる8人の著名人も同委員会により告訴していた。告訴後ソウルジャ・ボーイ氏とマホーン氏を除き、同委員会の調査結果を認めることも否定することもなく、合計40万ドル以上の罰金を支払って和解することに同意している。
サン氏は本件に関し、裁判所に回答していない。先月、同氏はツイッターでSECの告発について「我々は訴状に根拠がないと考えており、その間最も分散化された金融システムを構築し続ける」と述べている。さらに本件を受け、暗号資産(仮想通貨)取引所Binance.USは12日にTRONの取り扱い停止を発表している。
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