ミームコインの代表格である柴犬コイン(SHIB)は、大口投資家が利益確定を急ぐなか、下落傾向が鮮明になりつつある。SHIBの相場は、6月22日から7月27日までの期間、価格を支えていた上昇平行チャネルを下回り始めている。
SHIBの強気派が失速 大口保有者が崩壊を引き起こす
SHIBは、1か月以上取引されていた上昇平行チャネルの下限トレンドラインを割り込んだ。テクニカル分析では、このような動きは需要の減少と売りの増加を背景とするトレンド転換の初期兆候と捉えられることが多い。
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今回の相場下落は、大口投資家(クジラ)の売却活動が急増した時期と一致する。オンチェーンデータ分析会社IntoTheBlockのデータによると、直近1週間でSHIBの大口保有者のネットフローは456%減少した。ネットフローとは特定期間内における資産の購入量と売却量の差を示す指標で、減少すると売却が購入を大幅に上回っていることを意味する。

大口保有者とは、資産の流通供給量の1%以上を保有するクジラアドレスのこと。彼らのネットフローは、特定期間における購入と売却の差を追跡する。
資産の大口保有者(クジラ)のネットフローが今回のように減少する状況では、クジラが保有するウォレットから市場へ売却されるトークンの量が、新規に購入されるトークン量を上回ることになる。一般的に、このような動きは利益確定売りが活発化していることを示し、価格が弱含む前兆とされる。
SHIBの場合も、ネットフローの大幅な減少は大口投資家が保有ポジションを解消していることを裏付けている。この動きは市場の投資家心理を冷やし、SHIBの価格に下押し圧力をもたらす可能性がある。
先物市場の後退、さらなる損失を示唆
先物市場においても、同様の弱気ムードが確認されている。データ分析企業Coinglassによれば、SHIBの先物契約に関する建玉(オープンインタレスト)は7月22日以降減少が続き、本稿執筆時点では約35%減の2億1248万ドルとなっている。オープンインタレストの継続的な減少は、短期的な相場の上昇を期待して取引する投資家が市場から離れていることを示唆する。

オープンインタレストが価格とともに低下する場合、一般的には相場の勢いが弱まっていることを示す。このため、SHIBに関しても市場から資金が流出し、弱気トレンドがさらに強まる可能性がある。
SHIB強気派が0.00001467ドルを目指すも、クジラの動きが影を落とす
SHIBの価格は本稿執筆時点で0.00001351ドル付近で推移しているが、目先の抵抗ラインとされる0.00001362ドル付近で上値が抑えられている。このままクジラの売り圧力が継続すれば、価格はさらに下落し、次のサポートラインである0.00001239ドル付近まで下げる恐れがある。。

ただし、市場で新たな買い需要が高まれば、0.00001362ドルの抵抗を突破し、さらに上の0.00001467ドル水準を目指す可能性も残されている。
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