トランプ米大統領は今週、米主要企業の経営トップ約17人を伴い北京を訪問し、習近平国家主席と会談する。ホワイトハウス当局者が12日に確認した。中国国営メディアによると、訪問は5月13日から15日に実施され、代表団の約4割を暗号資産関連企業が占める見通し。
ウォール街とテック業界のリーダーが主軸
イーロン・マスク氏、ティム・クック氏、ラリー・フィンク氏が参加を確認されている。名簿にはボーイングのケリー・オートバーグ氏、ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン氏、シティグループのジェーン・フレイザー氏らも含まれる。
ゴールドマン・サックスのデビッド・ソロモンCEOやメタ社幹部のディナ・パウエル・マコーミック氏も訪中団に加わる。半導体や航空宇宙のサプライヤーも代表団を構成する。
GEエアロスペースのH・ローレンス・カルプ氏、クアルコムのクリスティアーノ・アモン氏、マイクロンのサンジャイ・メヘロトラ氏、シスコのチャック・ロビンス氏が参加名簿に記載されている。カーギルのブライアン・サイクスCEOは、主に中国の大豆需要に依存する米国農産品輸出業者を代表する。
ビザのライアン・マキナーニー氏とマスターカードのマイケル・ミーバッハ氏が決済業界の主導役として名を連ね、コヒーレントのジム・アンダーソン氏やイルミナのジェイコブ・テイセン氏も同行する。
エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは代表団名簿から外れていることが際立つ。この動きを受け、同社株価は上昇した。
貿易、テクノロジー、そして静かな暗号資産の存在感
トランプ米大統領は、本訪中を航空機、大豆、半導体輸出規制に関する購入確約につなげたい考え。ボーイングとGEエアロスペースは、過去の首脳会談で米側の成果として扱われてきた旅客機受注を持参する。
カーギルは農業分野での交渉力を発揮し、米中2国間の貿易赤字縮小を目指す。アップル、マイクロン、クアルコムは、米中関税の影響を受ける半導体輸出やサプライチェーンに関する協議の中核となる。
「金融の巨頭:デリスキングを管理する存在。ジェーン・フレイザー(シティ)、デビッド・ソロモン(ゴールドマン・サックス)、スティーブン・シュワルツマン(ブラックストーン)、ラリー・フィンク(ブラックロック)。これらの企業は、既存のライセンスの保護と“相互市場アクセス”拡大を目指し北京入りしている。トランプ米大統領がイラン関連の中国銀行に対する2次的制裁緩和に動く場合、ウォール街は中国への投資が依然可能とのシグナルを発信している」 ポール・バロン氏が指摘した。
代表団の約40%は、顕著なデジタル資産への関与がある。ブラックロックは世界最大の現物ビットコインETFを運用し、テスラは1万1509BTCを保有。ビザとマスターカードはステーブルコイン決済基盤の拡張を進めている。
ブラックロックのビットコインETFやゴールドマンの暗号資産取引部門が、米中間の金融フロー緩和で恩恵を受ければ、市場のセンチメントが大きく活性化する可能性がある。市場はウォール街が本格的に暗号資産を受け入れたとの見方を織り込みやすい。
関税やAI輸出規制、レアアースを巡る結論は、民間主導の取り組みで米中経済関係が再構築できるかを占う試金石になる。
今回の協議は、関税報道への市場の敏感な反応が暗号資産価格を何度も動かしてきたタイミングで行われる。











