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ミームコインBALD、32億円強のラグプルか|SBF氏関与の噂も

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ヘッドライン

  • 「破綻したFTXのサム・バンクマン=フリード前CEOがBALDコインの開発者ではないか」との噂がX(旧Twitter)で出回っている
  • 米コインベースのブライアン・アームストロングCEOにちなんで名付けられたミームコインBALDは、ローンチから数千%上昇
  • BALDコイン運営は流動性の大部分を削除し、ラグプル疑惑が発生。被害総額は2300万ドル(32億円強)
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7月30日にローンチしたミームコインBALDで同31日、暗号通貨詐欺のラグプル(出口詐欺)が発生した。BALDコインについて現在、X(旧Twitter)を中心に「破綻した海外取引所FTXのサム・バンクマン・フリード(SBF)前CEOがBALDコインの開発者か」などの憶測が出回っている。

ラグプル(出口詐欺)とは:
開発者が暗号資産(または暗号資産プラットフォーム)を作成してユーザーが購入・資金注入した後、不当にユーザーの預かり資産を持ち逃げしたり、不正に大量売却をする詐欺の総称。

ミームコインBALD、SBF氏が開発者か?

BALDコインは7月30日、米暗号資産取引所コインベースが開発するイーサリアム(ETH)レイヤー2「Base」を基盤にローンチ。BALDという名前は、コインベースのブライアン・アームストロングCEOの髪型に由来する。ローンチ直後から一部の暗号通貨トレーダーを魅了し、数十倍に上昇。31日、ピークとなる0.09ドルに達した。

この憶測の発端となったのは暗号資産インフルエンサーhype氏の投稿だった。hype氏は、BALDコイン公式アカウントの投稿から言語構造を分析し、SBF氏との類似点に注目した。

オンチェーン活動の時間は法廷の日付や保釈期日と一致している。SBF氏が最近、VPNを通じて何かをしていたことは周知の事実だ。

hype氏投稿(X)

暗号資産アナリストのコリン・ウー氏は、BALDコイン開発者ウォレットとFTXとの間で、頻繁に多額の資金移動があったことを突き止めた。さらにこの開発者が保有する他のウォレットは、FTX姉妹会社Alameda Researchと2000万ドル規模の資金移動があったという。

資金の規模を考えれば、(BALDコインの開発者は)アラメダ社内のトレーダーか、関連するマーケチームと判断するのが妥当だ。

コリン・ウー氏投稿(X)

イーサリアムを支持していることで知られる暗号資産投資家のライアン・ショーン・アダムス氏も、本件についてXに投稿した。

偽の仮想通貨取引所(FTX)を運営し、史上最大規模の詐欺事件(FTX破綻)の責任者であるSBF氏は先週末、実家の地下室で軟禁中に、ある男のブロックチェーンを利用し、BALDコインを使って3000万ドル規模の詐欺を開始した可能性がある。

ライアン・ショーン・アダムス氏投稿

匿名とされているBALDコイン開発者は31日、流動性としてDeFi(分散型金融)プロトコルLeetSwapに提供していた流動性の7000ETHと1億4200万BALDを出金し、ラグプル疑惑を引き起こした。報告されている損失額は2300万ドル(32億円強)に達しているもよう。

ミームコインBALD、1日で93%の暴落|運営によるラグプル疑惑

BALDコインの価格は、運営チームによる流動性削除の影響で暴落した。現在価格はピーク比93%減の0.006ドル。

BALD価格(CoinGecko

コインベースのアームストロング氏は1日、BALDコインのラグプル疑惑を受け、Baseブロックチェーンをジェネシス・ブロックまでロールバック(システム障害などが発生する前の状況に戻す緊急対応)を決定した。

稼働開始したばかりBaseで、BALDコインによる2300万ドル規模のラグプル発生を受け、ジェネシス・ブロックまでロールバックする決断を下した。

ブライアン・アームストロング氏投稿(X)
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Shunsuke Saito
青森県出身。2021年に暗号資産(仮想通貨)投資を開始後、22年よりライターとして従事。国内暗号資産メディアにてライター・編集を経て、23年3月、BeInCrypto(ビーインクリプト)にジャーナリストとして参画。ビットコイン、NFT、PoSノード、DeFiなどへの投資経験を持つ。
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