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米CLARITY法の年内成立確率が90%に急騰―暗号資産市場に「数兆ドル」の機関資金流入か

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執筆&編集:
Shigeki Mori

23日 2月 2026年 09:55 JST
  • CLARITY法の年内成立確率がPolymarketで90%に急騰。ホワイトハウス主催協議が建設的進展を示し、市場センチメントが急改善した
  • リップル、コインベース、ゴールドマン・サックスのCEOが相次いで同法案を支持。4月末までの成立を見込む声も業界幹部から相次いで上がっている
  • 一方で「期待先行の側面が強い」との慎重論も存在。ビットコイン価格が5万ドル台に下落する可能性を指摘するアナリストも存在する
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米国の暗号資産市場構造法案「CLARITY法」の年内成立確率が22日、予測市場プラットフォームPolymarketで90%に急上昇した。フォーブス誌の報道によれば、ホワイトハウス主催の業界協議が進展を見せ、大手企業幹部からの支持表明が相次いでいる。規制整備が実現すれば、現在様子見を続ける機関投資家の資金が大規模に流入するとの観測が高まっているが、慎重論も根強い。

CLARITY法:成立確率が1月の40%から90%へ急騰

米国議会で審議中の暗号資産市場構造法案、通称「CLARITY法」を巡り、市場の期待感が急速に高まっている。分散型予測市場プラットフォームPolymarketでは、同法案が2026年末までに成立する確率が今週90%に達した。今年1月初旬には40%程度まで落ち込んでいたことを考えると、わずか数週間での劇的な転換だ。

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この確率急騰の背景にあるのが、ホワイトハウスが主催する暗号資産・銀行業界との合同協議である。今週行われた3回目の会合は参加者から「建設的だった」と評価され、審議の焦点のひとつとなっていたステーブルコインへの利払い問題でも、ホワイトハウスが一定の容認姿勢を示したと報じられている。この進展が市場センチメントを大きく押し上げた。

CLARITY法は、ビットコインやイーサリアムをはじめとする暗号資産について、証券規制と商品先物規制のどちらが適用されるかを明確化し、トークン発行・取引に関する法的枠組みを整備することを主な目的としている。長年にわたり業界が求めてきた「法的確実性」を提供するものとして、市場参加者から注目を集めてきた。

業界首脳が相次ぎ支持——「4月末までの成立も視野に」

CLARITY法を支持する発言は、業界を代表する主要企業の首脳から相次いで出ている。暗号資産特化のブロックチェーン決済企業リップルのブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者(CEO)は米メディアの取材に対し、「4月末までに成立する確率は90%だ」と述べ、ワシントンでの議論に再び勢いが戻っていることを理由に挙げた。

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米大手暗号資産取引所コインベースのブライアン・アームストロングCEOも、同法案について「暗号資産業界にとっての勝利、銀行にとっての勝利、そして何より米国の消費者にとっての勝利だ」との認識を示した。

フロリダ州のリゾート施設で開催されたWorld Liberty Forumでは、アームストロングとともに登壇したゴールドマン・サックスのデビッド・ソロモンCEOも、上院の暗号資産法案に関してスコット・ベッセント財務長官と立場を同じくするとし、ルールに基づく市場制度の成文化を強く支持した。

「数兆ドルの資金がサイドラインで待機している。しかし、規制とコンプライアンスのインフラが整わない限り動けない」— ケビン・オレアリー(投資家)

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機関投資家の立場からも、法整備の重要性を訴える声が上がっている。投資家のケビン・オレアリー氏は、適切な規制環境と制度的インフラが確立されれば、現在市場外で待機している莫大な機関資金が一気に流入し得ると強調した。

ステーブルコイン規制「Genius Act」との連動―市場の先例に学ぶ

今回のCLARITY法を巡る動向は、2025年に成立したステーブルコイン規制法「Genius Act」の事例と重ねて論じられることが多い。Genius Act成立前後には、規制環境の整備に対する期待感がビットコイン価格の押し上げ要因のひとつとなった。暗号資産分野のベンチャーキャピタリストとして知られるミカエル・ファン・デ・ポッペ氏もこの点に着目し、「CLARITY法は市場にとって巨大な触媒になる」との見解をSNSに投稿している。

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ただし、アームストロングCEOの過去の動向には注意が必要だ。同氏は先月、採決直前になってコインベースとしての法案支持を突如撤回し、審議日程が延期される事態を招いた経緯がある。「悪い法案なら、法案がないほうがよい」との発言も残している。今後の審議において、同社の姿勢が再び変わる可能性は完全には否定できず、法案成立を見込む市場参加者にとって一つのリスク要因として残っている1

「期待先行の側面も」―慎重論も根強く残る

CLARITY法の成立期待が高まる一方で、それが即座にビットコイン価格の大幅上昇につながるとは限らないとの見方も存在する。フォーブス誌によれば、暗号資産税務・ポートフォリオ管理プラットフォームを手がけるKoinlyのロビン・シンCEOは、「次の大きな材料を当てようとして水晶玉をのぞき込んでいる状況だが、それが魔法のようにビットコインを新たな史上最高値へ押し上げると期待すべきではない」と警鐘を鳴らす。シン氏は今後数カ月でビットコイン価格が7万ドル付近にとどまるか、5万ドル近辺まで下落し得るシナリオを示した

同氏はさらに、2025年10月の相場高値において、現在議論されているような強気材料の多くがすでにある程度価格に織り込まれていた可能性を指摘する。「最大級の相場上昇は、多くの人が想定するわかりやすい筋書きではなく、むしろ意外な形で起きることが多い。真の需要増こそが価格を動かす原動力であり、法整備はあくまでも土台にすぎない」と語っている。

暗号資産市場は依然として、マクロ経済環境や地政学リスク米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策など複数の変数に左右されやすい構造を持つ。CLARITY法が仮に年内に成立したとしても、機関資金の本格流入が実現するまでには相当の時間を要するとの見方が現実的である。投資判断に際しては、期待とリスクの両面を冷静に評価する姿勢が求められる。

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