米国、湾岸諸国へのドル支援を検討

  • ベセント氏は、湾岸諸国やアジアの同盟国向けに恒久的なドル為替スワップ枠を支持する考えを示した。
  • 彼はこの拡大を、代替決済システムへの対抗策として位置付けている。
  • 米連邦準備制度理事会(FRB)の恒久的なスワップ枠は、現在5中銀のみを対象としている。
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スコット・ベセント財務長官は5日、湾岸諸国やアジア諸国の同盟国に対し、恒久的なドル・スワップラインを認める計画を公に擁護した。同氏は、現行システム拡張はドルの基軸通貨としての地位を脅かす代替決済網への対抗策と位置付けている。

ベセント長官は、詳細な声明で、今回の協議は多額のドル準備を保有するパートナー国との通常の財務外交の一環だと説明した。同氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)のスワップネットワーク拡大は、海外でのドル流動性を強化し、米国納税者に利息収入をもたらすと主張した。

湾岸・アジア諸国が今ドル・スワップラインを求める理由

この動きは、イラン情勢の緊張が背景にある。一方、原油収入の減少で、ドル調達が必要な湾岸産油国の資金繰りが厳しくなっている。

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UAE(アラブ首長国連邦)当局は先週、ベセント長官やFRB関係者とスワップライン導入を協議したとされる。トランプ米大統領は4月21日、UAE向けの施設が現在精査中だと発言した。

ホルムズ海峡周辺の混乱で湾岸銀行のドル流動性が圧迫されている。そのため、同盟国が短期支援を求めてFRBに接近する動きが出ている。

代替決済網への盾としてのスワップライン

ベセント長官は、今回の提案を他の決済ネットワークへの対抗策と結び付けている。同氏はBRICS主導のイニシアティブや人民元建てエネルギー取引に言及した。

恒久的なスワップラインが新設されれば、ドバイやアブダビ、アジアの特定の金融拠点にドル調達センターが生まれる。

この動きは従来の5か国パートナー(カナダ、英国、ユーロ圏、日本、スイス)を大きく上回る拡大となる。

今回の拡大はリスクが低いとみられる。なぜなら湾岸諸国は、現在の一部パートナーよりも財務基盤が強固だからだ。ただし、計画が救済策に映り、ドルの強さではなく弱さの表れとの批判も予想される。

FRBが恒久的なスワップ機能の拡張に踏み切るかどうかは、今後のガバナンス決定や政治的意思に左右される。

承認されれば、恒久的スワップネットワークの拡大として10年以上ぶりの大きな転換となる。

一方、ベセント長官はドル・ステーブルコインや資本市場改革を通じて米ドル優位維持を図る方針も進めている。


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