シンガポール高等裁判所は3月30日、高等裁判所の公聴会で「USDCは金銭として認められない」とした。アルゴランド・ファウンデーションが約71.6億円(53.5Mドル)分のUSDCの請求をもとにスリー・アローズ・キャピタルのシンガポール法人を清算する申請を却下した理由の1つ。
この事案は、米ドル連動型ステーブルコイン・USDCの請求を「金銭」として見なすか、また、アルゴランドが申請を続ける権利があるかどうかに関するものだった。WongPartnership法律事務所のダニエル・チャン氏は、「シンガポール法において(USDCも)外貨として認識される」と指摘。法定通貨ではないが、金銭として扱われており、暗号通貨にも同様の原則が適用されるべきだと主張した。
一方、ヴィノッド・クーマラスワミ判事は、「USDCユーザーのコミュニティが、通貨としての地位を正当化し、アルゴランド債権者の権利を認めるに足るものかどうかは不明だ」と疑問を呈した。
結果として、裁判所はアルゴランドの主張を退けた。裁判所は「暗号通貨に関する法律は未決定でであり、シンガポールでは暗号通貨が広く中央の交換媒体として受け入れられていないことが主張を弱めた」とした。判事は判決で「私の見解では、債務は、不換紙幣を必要とするはずだ」と語った。なお、裁判所はアルゴランドが清算申請を提起する立場にあると判断している。
加えてチャン氏は、本件が他の国々でも前例のない事例であることを指摘。シンガポールの事案を参照する傾向がある英国やオーストラリアなどの管轄区域への影響を示唆した。
スリー・アローズ・キャピタルは声明で、「裁判所が暗号通貨を金銭と認めなかったことを歓迎し、この判決がイノベーションを妨げないことを望んでいる(一部抜粋)」と語った。
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