英国の裁判所は14日、ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモトを名乗るオーストラリアのコンピューター科学者クレイグ・ライトは、ビットコインのホワイトペーパーの著者ではないと宣言した。
ジェームズ・メラー判事が下したこの判決は、ライトにとって大きな打撃となった。同氏は自身の主張をめぐって法廷闘争に巻き込まれている。
クレイグ・ライトはサトシではない
この訴訟を起こしたのは、暗号資産業界のオープンソース技術をめぐる訴訟を防ぐことを目的としたコンソーシアム、Crypto Open Patent Alliance(COPA)である。COPAの目的は、ビットコインの基盤技術に関連する知的財産権侵害の疑いで、開発者や他のコミュニティメンバーに対するライトの継続的な法的措置を停止させることだった。
1カ月に及ぶ裁判の結果、メラー判事はライト氏の主張に対する証拠が “圧倒的 “であると判断した。メラー判事は、近日中に出される詳細な判決で、特にライトがビットコインを開発したのではないという結論について詳しく述べる予定である。
「私は、当事者間の正義を貫くために必要であり、有益であると確信する、ある種の宣言を行う。第一に、ライト博士はビットコイン白書の著者ではない。第二に、ライト博士は、2008年から2011年にかけてサトシ・ナカモトというペンネームを採用した人物でもなければ、そのペンネームで活動した人物でもない。第三に、ライト博士はビットコインシステムを作った人物ではない。そして第4に、同氏はビットコインソフトウェアの初期バージョンの作者ではない」とメラー判事は語った。
この判決は、ジャック・ドーシー、コインベース、その他の著名な団体といった業界の重鎮に支持されたCOPAの勝利である。この判決はコンソーシアムの立場を正当化するものであり、関連する訴訟にも影響を与える。これには、コインベースとドーシーのブロックに対するライトの請求が含まれ、ビットコインのブロックチェーンのデータベースに対する権利を主張している。
ライトは弁護士のアンソニー・グラビナー卿を通じて、COPAがビットコインの生みの親であると主張することを永久に禁止する差止請求に異議を唱えた。同氏は、それが表現の自由を不当に侵害すると主張した。グラビナーは、このような禁止は「不吉」であるとし、ライトのアイデンティティを伝える能力の重要性を強調した。
裁判所の決定は、ライトの主張に対する厳しい監視の中で下された。その中にはライトに対する偽造と偽証の疑惑も含まれており、COPAは英国検察当局が捜査すべきであると提案している。
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