ゴールドマン・サックスの次期CEOと目されてきたジョン・ウォルドロン氏は、2021年に「ビットコイン(BTC)への顧客需要が高まっている」と発言した。こうした発言から、同氏の暗号資産へのアプローチがうかがえる。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、ゴールドマンの取締役会でデービッド・ソロモンCEOからの経営交代が協議されたと報じた。ウォルドロン氏の就任は2027年末から2028年ごろとされるが、同行は正式なスケジュールについて否定している。
ジョン・ウォルドロン氏とは──ゴールドマンの次期CEO候補
ウォルドロン氏(57)は、2000年にゴールドマン・サックスに入社した。2014年に投資銀行部門の共同責任者に就任。2018年10月からは社長兼最高執行責任者(COO)を務める。同月にソロモン氏がCEOとなった。
2025年、取締役会はウォルドロン氏を取締役に迎え、留任ボーナスを付与した。ウェルズ・ファーゴのマイク・メイヨ氏は、この報酬が昇格予想と結びついている、と指摘する。
また報道によれば、ウォルドロン氏はソロモン氏が策定した経営戦略に大きな変更を加えることはないとみられる。
「両氏はゴールドマンの優先事項を共に推進してきた」
と、メイヨ氏はウォルドロン氏とソロモン氏について述べている。
一方、ウォルドロン氏は大きなイニシアチブを牽引してきた。同行の委任状説明書によれば、AIを活用した業務効率化策「OneGS 3.0」を主導したという。2025年10月の社内メモでは、年末までの人員増を抑制し、一部の役割削減方針を示していた。
ウォルドロン氏は2021年にビットコインについて何と語ったか
2021年3月、ウォルドロン氏は、「より多くの顧客がビットコインへの投資や保有を希望している」と発言した。同行として、法令を順守しながら顧客ニーズに応えようとしているとも述べた。
「顧客からの需要が高まっている」
同行は暗号資産のトレーディングデスクを再開し、顧客へのビットコイン先物取引を開始した。ビットコイン上場投資信託(ETF)の導入も検討していた。
それから5年が経ち、ゴールドマンはデジタル資産領域をトークン化にも広げている。2025年7月、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNY)はゴールドマンのブロックチェーン基盤「Digital Asset Platform(GS DAP)」の活用に合意した。BNYは一部マネーマーケットファンドの保有状況をこの基盤上で管理する。
ただし、ウォルドロン氏の近年の公的発言は暗号資産よりAI分野に重点が移っている。昇格時には、銀行がステーブルコインやトークン化を検討する分野の舵取りも引き継ぐことになる。
ソロモン氏は1~2年間エグゼクティブ・チェアマンに留まるとされ、取締役会の承認も必要となる。承認されれば、ウォルドロン氏の最初のCEO発言がゴールドマンの暗号資産事業の方向性を示すことになりそうだ。









