OpenAIのサム・アルトマンCEOに関連する暗号資産WLDは、過去1週間で110%急騰した。上昇の背景には、韓国の取引所Upbitへの上場と、新設されたデジタル資産財務部門からの資金流入がある。
ただし、この需要急増は市場の過熱を招き、買い手の疲弊リスクを高めている。WLDは足元の上昇分の一部を吐き出す可能性がある。
SponsoredWLD急上昇、しかし買われ過ぎ指標が反落を示唆
WLDの相対力指数(RSI)は日足で買われ過ぎを示しており、短期的な調整の前兆となっている。本稿執筆時点で、このモメンタム指標は81.77だ。
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RSIは資産の過熱・売られ過ぎを測る指標で、0〜100の範囲で示される。一般に70超は買われ過ぎ、30未満は売られ過ぎを示す。
このため、現在のRSI水準は短期的な調整やレンジ推移入りの可能性を示唆する。初期投資家の利益確定が進み、新規の買い手が高値をためらう局面も想定される。
あわせて、先物の未決済建玉(Open Interest)の増加にも注意が必要だ。Coinglassによれば過去最高の8億5,200万ドルに達し、24時間で18%急増。投機色の強まりは、急激な価格調整への脆弱性を高める。
Sponsored未決済建玉は、未了の先物契約総数を示し、市場参加とトレーダーのコミットメントを測る。急増はレバレッジを用いたポジションの積み上がりを意味する。
これは短期的な上昇を後押しし得る一方、ボラティリティの拡大リスクも高める。センチメントが変化すれば、清算を引き金に急調整が生じる可能性がある。
WLD急伸も、弱気優勢なら1.34ドルまで下押す可能性
上昇が一服し調整に入る場合、まずはサポートの1.59ドルまで下落する余地がある。この水準を維持できなければ、1.34ドルまでの後退も視野に入る。
一方で、需要の厚みが増し買い手が主導権を強めれば、WLDの価格は1.95ドル超、さらには2.38ドルへの上値追いが可能となる。