起業家のイーロン・マスク氏は11日、自らが設立したAI企業xAIが開発した生成AI「Grok」の技術をオープンソース化させると発表した。透明性の向上と開発スピードの加速を促し、OpenAIの「ChatGPT」に対抗することが狙い。
This week, @xAI will open source Grok
— Elon Musk (@elonmusk) March 11, 2024
Grokは、ユーモアを交えて質問に答える設計が特徴で、その性格は「銀河ヒッチハイクガイド」シリーズから着想を得ている。xAIでは、GrokをXのリアルタイム情報に基づいて提供しており、そのユニークな性質からユーモアを苦手とする人々には使用を控えるよう勧めている。
オープンソース化により、ソースコードが一般に公開され、誰もが自由に利用・改変が可能となる。この方式は、広範な開発者の参加を促し、技術の開発スピードと応用範囲の拡大を目指すもの。マスク氏の意向には、OpenAIとGoogleを含む競合他社に対する優位を築く狙いもあるとみられる。
Grokのオープンソース化によOpenAIとの差別化を図る
OpneAIへの対抗意識は、マスク氏が2015年に同組織の設立に関与した後、方針の違いから脱退した経緯にも起因している。マスク氏は、OpenAIが「人類の利益」を追求する姿勢から離れ、利益優先の秘密主義に走っていると批判しており、その立場を明確にするために、オープンAIとそのCEOサム・アルトマンを訴えるに至った。
訴状によると、OpenAIはMicrosoftの実質的な子会社に変貌し、マイクロソフトの利益を最大化するために汎用人工知能(AGI)を開発しているとされる。マスク氏は契約違反、信託義務違反などの主張を提起し、OpenAIにオープンソースへの回帰を求めている。マスク氏はマイクロソフトがアルトマン氏とOpenAIの理事会を支配下に置き続けることで、技術を独占し収益を増やす目的でGPT-4をAGIとして宣言しないよう操作していると訴えている。
一方でOpenAIの主張によれば、マスク氏はOpenAIのAGIを非公開で設計することと理解し、AIが構築されるにつれて情報の開示を控えることが合理的であるとの立場を示していた。
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