リップルのXRPは過去1週間で約10%上昇し、広範な相場上昇を映してトレーダーの楽観を再燃させている。
オンチェーンデータは機関投資家の参加拡大を示しており、長期保有者(LTH)は売却を抑えることで確信を維持している。他方で、テクニカル指標はラリーに陰りが出る可能性を示唆しており、弱気のダイバージェンスが浮上している。
Sponsored機関投資家がXRPに賭ける 長期保有者は売却を控える
今月に入り、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のXRP先物におけるオープンインタレストが増加している。Glassnodeによれば、水曜日に10日ぶり高水準の384,500 XRPで終了し、大口投資家の関与拡大を裏付けた。
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CMEのオープンインタレスト上昇は機関投資家のエクスポージャー拡大を示し、流動性の向上や強固な価格発見と結び付くことが多い。小売主導の動きとは異なり、機関フローは持続的な需給面の支援を提供し、ボラティリティの低減にもつながり得る。
このことは、足元のXRP上昇が短期の投機ではなく、長期資本に下支えされている可能性を示す。
加えて、オンチェーンのライヴリネス(Liveliness)指標が低下しており、長期保有者の確信継続を示している。本稿執筆時点で同指標は52日ぶり安値の0.81にあり、LTHによる分配の減少を示唆する。
ライヴリネスはコイン・デイズ・デストロイの比率から、長期保有コインの移動度合いを測る。上昇は長期保有分の売却(利確)進行を、低下は保有継続・移動減少を意味する。
足もとは同指標の低下が続いており、LTHが引き続き保有姿勢を保っている公算が大きい。
XRPのブルラン、弱気の乖離出現で抵抗に直面
一方で、すべての指標が強気一辺倒ではない。XRP/USDの日足では、チャイキン・マネー・フロー(CMF)がゼロラインを下回り下向きを継続。価格上昇との間に弱気のダイバージェンスを形成し、資金流入の細りを示している。
CMFは資金の流入出を捉える指標で、上昇局面中にゼロ割れが続く場合、買い圧力の減衰と勢いの維持難を示唆する。
この結果、XRPは勢いを失い、2.69ドルへの押し戻しリスクがある。
もっとも、小口の蓄積再開に加え、機関投資家の関心高止まりとLTHの強さが重なれば、3.11ドル方向への上伸を維持する可能性も残る。