レンディングプロトコルAaveが新規チェーン採用に関するガバナンス投票、「Temperature Check」を開催中。Polygon zkEVM・BNBチェーン・StarkNetに対し、多くの支持票が集まっている。
イーサリアムのレイヤー2ロールアップPolygon zkEVM、バイナンスのBNBチェーンの2つのチェーンに対しAaveの最新バージョン3を追加することに圧倒的な支持が集まった。両チェーンは、イーサリアム仮想マシン(EVM)を使用した分散型アプリケーション(Dapps)を採用している。
今回の採用により、Aave V3はBNBチェーン上に展開され、BNB、WBTC、BETH、WETH、USDC、USDTを担保として使用可能となる。PolygonのzkEVMに関しては、3月27日にメインネットをローンチされたが、同プロトコルは22年10月よりテストネットを通じ、既に6ヵ月使用している。
Starknet追加に関する提案は3日より開始。賛成が過半数となると、Aaveの実装予定リストに追加する可能性がある。現在、投票の支持率は99.9%で、4月11日に終了予定だ。しかし、Aaveプロトコルが現在使用されている多くのチェーンとは対照的に、Starknetはイーサリアム仮想マシンとの互換性がない。そのため、Aave V3プロトコルをStarkNetで利用されるプログラミング言語「Cairo 1.0」に書き換える必要がある。加えて、StarkNetの追加がなされた場合、Aaveコミュニティから20万ドルの助成金が求められる予定。
現在同プロトコルは、合計で7つのチェーンで稼働中。暗号資産(仮想通貨)分析サイトDefiLlamaによれば、総額5.68億ドルの総ロック額(TVL)のうち、約85%がイーサリアムのメインネット上に残っている。
さらにAaveは、独自のステーブルコイン「GHO」の立ち上げ準備を進めている。23年2月にはイーサリアムのGoerliテストネットで開始。昨今のBinance USD(BUSD)ステーブルコインの市場シェアが急激な減少を背景に、BNBチェーンへの拡大に意欲を示している。
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