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アルトマン氏、解任前にAI関連の2社立ち上げを画策|OpenAI復帰は間近か

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更新 Shota Oba

ヘッドライン

  • サム・アルトマン前CEOはこのほど、2社のAI関連会社の立ち上げに向けて資金調達を行なっていたと判明した
  • 情報筋によれば、アルトマン氏はNvidiaと競合するAIチップ会社および、AI搭載のハードウェアデバイス会社の設立を画策している
  • これらの製品がOpenAIの関連会社として設立されれば、同社はすべてのAI関連製品を垂直投合型に提供が可能となる
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ChatGPTの開発元OpenAIのサム・アルトマン前CEOはこのほど、2社のAI関連会社の立ち上げに向けて資金調達を行なっていたことが判明した。ブルームバーグが20日、報じた

アルトマン氏が18日に取締役会によってCEOのポジションから解任されたのは既報の通り。情報筋によれば、アルトマン氏はコードネーム「Tigris」のNvidiaと競合するAIチップ会社および、AI搭載のハードウェアデバイス会社の設立を画策している。15日の英フィナンシャル・タイムスへのインタビューではAIチップの供給不足の問題は24年には解決するとの見解を示していた。同プロジェクトにはOpenAIの筆頭株主であるマイクロソフトを含む複数企業が関心を寄せている。

アルトマン氏は、Tigrisの資金調達を進める一環としてこのほど中東を訪問。同プロジェクトは、初期段階にあり、まだ発足していない。同氏は過去にもOpenAIが独自のAIチップの開発を検討していると明かしていた

ハードウェアデバイス会社は、具体的な計画段階にある。同プロジェクトには、ソフトバンクグループ、サウジアラビアの公共投資基金、ムバダラ投資など複数団体からの数百億ドル規模の資金調達が見込まれている。ハードウェアデバイス会社は9月に報じられた孫正義氏、アップル幹部が参画するプロジェクトと見られる。これらの製品がOpenAIの関連会社として設立されれば、同社はすべてのAI関連製品を垂直投合型に提供が可能となる。アルトマン氏は、9日に発表されたAIを活用したウェアラブル端末「Ai Pin」を開発する米スタートアップHumaneの筆頭株主でもある。

アルトマンCEOのOpenAIへの復帰をめぐり交渉続く

OpenAIは20日現在もアルトマン氏をCEOに復職させる交渉を進めているが、取締役会の構成と役割を巡り膠着状態にある。同日にはアルトマン氏自身がOpenAI本社にいたことをX上で報告している。米メディアThe Informationによれば、既報を受け、複数の同社シニアサイエンティストが退社。アルトマン氏は解任の決議での投票できなかったという。

同社の首脳陣、ミラ・ムラティ暫定CEO、ジェイソン・クォンCSO、ブラッド・ライトキャップCOOらは、アルトマン氏の復職と現取締役の退任を求めている。アルトマン氏は復帰に前向きであるが、取締役会の変更と、不正行為の否認声明を求めている。一方、取締役会は当初退任に原則合意したが、正式な決定は出ていない。報道関係者によれば、交渉の期限は20日の日本時間午前10時までとされていたが、本稿執筆時点ではOpenAIからの声明は発表されていない。

交渉の中心には同社筆頭株主マイクロソフトのサティア・ナデラCEOがいる。取締役会にはセールスフォースの元共同CEOブレット・テイラー氏が加わる見込みで、マイクロソフトからの起用も検討されている。情報筋によれば、アルトマン氏をCEOに復帰させるためには、取締役会は不正行為の事実がなかったと声明の発表に迫られる可能性があるが、これに応じると取締役会メンバーが法的に弱い立場に立たされる恐れがある。

ワールドコインには残留|WLDは急騰前水準まで回復

同氏は暗号資産(仮想通貨)ワールドコインWLD)を手掛けていることでも知られる。ワールドコインは報道を受け、急落したが、本稿執筆字には急落前水準にまで値を戻した。情報筋によれば、同氏はワールドコインには引き続き開発者として留まるという。

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Shota Oba
国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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