バイナンス、英国で金融行為監督機構(FCA)のライセンス申請へ―規制当局が英国法人に対して規制業務を禁止してから5年ぶり。
この計画については、テレグラフ紙が土曜日に報じた。英国では9月30日に申請受付が開始される。同社にとって、現在は海外からサービス提供している英国市場に再参入する一つの手段となる。
バイナンスのFCAライセンス申請、狭き門
FCAは6月30日に最終的な暗号資産規則を公表した。ここで重要な日付は3つある。
- 申請受付開始:2026年9月30日
- 申請締切:2027年2月28日
- 全面適用開始:2027年10月25日
企業は新制度に自動的に移行できない。従来のマネーロンダリング対策登録は自動で切り替わらない。すべてのプラットフォームが金融サービス市場法2000(FSMA)に基づく新たな承認を取得する必要がある。
かつてから、このゲートウェイは厳しいものだった。FCAは2020年1月から2022年5月までに273件の暗号資産登録申請を受理。承認は35件にとどまった。さらに139社は審査前に申請を取り下げている。
申請には英国国内の拠点も必要となる。海外事業者も英国支店を通じて申請可能だが、そこには留意点がある。支店経由の申請は企業全体の審査となり、海外の全事業が英規制の対象となる。
バイナンスにとっては、ここが最大の難所となる。規制当局は小規模な英国シェル会社ではなく、長年にわたり本社グループ全体の構造を問題視してきた。英国本社の設置が解決策になる見通し。
2021年の禁止命令が今なお影響
2021年6月25日のFCAの判断はいまだに同社に重くのしかかる。
「これまでの同社とのやり取りを踏まえ、FCAは同社が有効な監督の対象となり得ないと判断した」FCA監督
通知、2021年6月25日
バイナンス・マーケッツ・リミテッドは2023年5月に英国での認可を返上した。現在、バイナンスのいかなる法人も英国で認可を得ていないため、今後の申請はゼロからの出発となる。
同年10月、同社の影響力はさらに縮小した。FCAはバイナンスの英国での広告を承認していた小規模事業者Rebuildingsociety.comに規制を課し、バイナンスは2023年10月16日午後5時に新規英国ユーザーの受け入れを停止した。既存の利用者は引き続き取引可能だ。
英国ユーザーは沈黙していない。レバレッジ取引による損失をめぐる2億ドル規模の英国訴訟が現在も継続中である。
コンプライアンス実績が審査の鍵
ワシントンが2023年11月に基準を示した。バイナンスはマネーロンダリング防止法と制裁法違反を認め、43億ドル超の制裁金支払いに同意した。
創業者チャンポン・ジャオは2024年に4か月服役。2025年10月にはトランプ米大統領から恩赦を受けた。ジャオ氏は取引所の構築過程でコンプライアンスや政治を軽視していたと後日述べている。
直近の疑惑はより払拭が難しい。本年の米国報道によれば、制裁下のイラン系ネットワークがバイナンスを通じて資金を移動させていたとの指摘があった。同社はこれを否定し、ウォール・ストリート・ジャーナルを名誉毀損で提訴した。
「バイナンスは制裁違反や違法行為に一切の容認姿勢を持たない。当社が制裁対象者によるプラットフォーム利用を意図的に認めたとの指摘は断固否定する」バイナンス広報担当者、テレグラフへの声明
一方、同社は独自規制も強化する。今月、欧州向けに11の他プラットフォームをブラックリストに加えた。トレーダーの反応は限定的。
BNB(BNBチェーンの基幹トークン)は月曜日に605ドル付近で取引された。24時間で0.2%の下落。
今後の見通し
バイナンスは新規則下でFCAの承認を得るまで英国顧客にサービスを提供できない。規制施行前の2027年10月までに認可が下りる見込みはない。
その間に市場規模は縮小した。FCAの調査によれば、2025年に暗号資産を保有する英国成人は8%であり、前年の12%から減少した。
この申請は一国の市場を超えた意味を持つ。過去にFCAが「監督不可能」と断じた企業が関門を突破する場合、競合他社も真の参入条件を知ることになる。









