トラスティッド

国際決済銀行、暗号資産のデータ抽出システム「アトラス」を開発

4分
投稿者 Shota Oba
編集 Shigeki Mori

概要

  • 国際決済銀行は4日、欧州の複数中央銀行と協力し、暗号資産市場と分散型金融のマクロ経済情報を調査するデータ抽出システム「プロジェクト・アトラス」を開発している
  • アトラスでは、ブロックチェーンのオンチェーンデータと仮想通貨取引所から得られるオフチェーンデータを組み合わせることで、中央銀行向けのカスタムされた統計情報を提供する
  • BISは、中央銀行や金融規制当局は暗号資産とDeFi市場についての知識を得る必要があり、政策立案者らは意思決定を行うために、集計指標に供給される基礎データを理解する必要があると強調している
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国際決済銀行(BIS)は4日、欧州の複数中央銀行と協力し、暗号資産(仮想通貨)市場と分散型金融(DeFi)のマクロ経済情報を調査するデータ抽出システム「プロジェクト・アトラス」の開発レポートを公開した

アトラスプロジェクトでは、ブロックチェーンのオンチェーンデータと仮想通貨取引所からのオフチェーンデータを統合し、中央銀行向けに新たなカスタマイズされた統計情報を提供する。初期段階では暗号資産の国際的な流れに焦点を合わせている。BISによれば、暗号資産業界には多くのデータが存在するものの、これらのデータは様々なプロトコル、市場参加者、そして地域にまたがって分散している。ウォレットの設定は匿名で可能であり、所有者は位置情報を明示することなく設定できることなどから、データの正確さは完全には保証されていないという。

初期のパイロットテストの結果では、全体のオンチェーンネットワークトラフィックに比べて比較的小さいものの、暗号資産取引所間で特定された資産の流れは経済的に重要かつ、大規模であることが明らかになっている。プロジェクトの報告書によれば初回のテストでは、ビットコインネットワーク内での暗号資産取引所間の取引とその交換所の位置を利用し、資本流動の代理として使用しているという。これらの取引データは、仮想通貨取引所に関連付けられ、それらが可能な限り地理的にマッピングされている。結果として得られた国間の流れは、ユーザーがアクセスしやすい形で可視化されている。

オラフ・スレイペン蘭中央銀行理事会メンバーは「プロジェクトアトラスは、今後数年にわたり中央銀行コミュニティにとって貴重なツールとなる可能性がある」と語った。

BISは、中央銀行や金融規制当局は暗号資産とDeFi市場についての知識を得る必要があり、政策立案者らは意思決定を行うために、集計指標に供給される基礎データを理解する必要があると強調している。アトラスでは今後、イーサリアムのノードやDeFiプロトコルからのデータの抽出と分析も計画されている。

BISは9月29日、フィンテックにおける人工知能とデジタルアセットに関するニューヨーク連邦準備銀行会議で、現実資産(RWA)のトークン化などを含む新興テクノロジーに関する重要性を認識しているとの見解を示していた。

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国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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