ビットコインが再びヘッジ資産に転換、ヴァンエック分析

  • 米財務省が債券買い戻しプログラムを拡大したことで、ビットコインは$72,757まで上昇した。
  • VanEckのマシュー・シーゲル氏は、ビットコインをCLARITY法案への期待ではなく、ドル安へのヘッジと位置付けた。
  • ビットコインはこれまで、株式と連動するリスク資産として取引されることが多く、安全な避難先とはみなされてこなかった。
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ビットコイン(BTC)が再び上昇し、ヴァンエックのマシュー・シーゲル氏は「ついに本来のヘッジ資産として機能し始めた」と評価する。

ヴァンエックでデジタル資産リサーチを統括するシーゲル氏は、今回の動きは暗号資産関連法案ではなく、米国の財政政策への懸念によるものだと分析する。

米財務省に市場の視線

米財務省は長期債の買い戻し枠を1回当たり20億ドルから少なくとも40億ドルに倍増した。この動きが金利を押し下げ、財務省の債券買い戻し拡大と連動してリスク選好の上昇につながった。

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約30億ドル規模の強制的なショートポジションの清算も上昇を後押しした。ビットコインは7万2757ドルまで上昇し、ショートスクイーズの連鎖との指摘がある。

シーゲル氏は、暗号資産市場の構造改革法案「CLARITY法」については上昇要因として軽視する。コインベースのブライアン・アームストロングCEOは同法が上院で60票を得る可能性に楽観的な見方を示しているが、予想市場では今年法制化する確率は低いとみられている。このギャップの存在が、今回の上昇がCLARITY法の上院可決予想によるものではない理由だとシーゲル氏は指摘する。

「ビットコインは、このような状況下で最良のヘッジの一つだ。」

— マシュー・シーゲル デジタル資産リサーチ責任者(ヴァンエック)、CNBCにて

「ヘッジ資産」という評価は賛否両論

ビットコインは2020年の新型コロナショックや2022年の金利引き上げ局面で、米国株との相関が低下するどころか急上昇した。学術研究でも、市場ストレス時にビットコインは「非連動」ではなく「連動」する傾向が指摘されている。

ビットコインは7万ドルを突破 出典:BeInCrypto
ビットコインは7万ドルを突破 出典:BeInCrypto

この矛盾はビットコイン誕生時にもさかのぼる。サトシ・ナカモトは2008年のホワイトペーパーで、中央銀行のマネー印刷依存型金融システムへの対抗として、供給量が固定されたビットコインを提案した。

シーゲル氏のドル価値下落への警戒という主張も、当時と本質は同じであり、直接的なマネー印刷ではなく米財務省の債務管理政策に矛先を向けた形だ。

ビットコインが今後も「ヘッジ資産」としての動きを続けるのか、それとも株式市場が不安定化した際にリスク選好資産に戻るのか。市場がどちらを織り込んでいるかが注目される。


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