ビットコインのアナリストらは31日、先日のグレースケールの米国証券取引委員会との訴訟の判決を受け、ビットコイン(BTC)現物(スポット)ETFの承認の確率が高まっていると主張した。米報道番組でアナリストらが語った。
CNBCのボブ・ピサニアナリストは、SECが次にどう動くか決定するまでの間、ブラックロック、ビットワイズを含む複数の金融機関がビットコイン現物ETFの認可を待っていると報告している。ピサニ氏はこの件が今秋に解決すると予想しており、SECが上訴して方針を維持するか、それとも全申請に認可を出すかが焦点となるという。
一方、ブルームバーグのETFシニアアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、ビットコイン現物ETFが2023年に登場する可能性は75%に上がったと評価。ただし、バルチュナス氏は「SECが決定を延期する可能性も残っている」とも指摘。同見解には同じくブルームバーグのアナリスト、ジェームズ・セイファート氏も同調し、2024年までにビットコイン現物ETFが市場に出る確率は95%と評価している。ヨーロッパの暗号通貨投資会社コインシェアーズの研究部長、ジェームズ・バターフィル氏は「裁判所の最近の判決がSECの立場を弱め、ビットコイン現物ETFの認可がより確実になった」と語っている。
ビットコインETFに注目が集まる理由とは?
ブルームバーグが5月15日、金融大手ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)ETF部門のグローバルヘッドを務めるショーン・マクニンチ氏へ行ったインタビューによれば、ビットコインETFは今後10年で30兆ドル規模の巨大市場に成長する可能性があるという。クリプト・クアントリサーチ部長のジュリオ・モネロ氏もブラックロックを始めとする主要な投資ファンドがビットコインに投資することで、価格が高騰する可能性を指摘。さらに、同社のキ・ヨンジュCEOは、ゴールドETF市場の変動を参照し、ビットコインETFが認可された後の市場規模拡大を示唆した。
なお、日本ではビットコインETF等の仮想通貨投資信託商品は取り扱っておらず、購入はできない。一方で暗号資産取引所バイナンスジャパンの千野代表は30日の同社の事業説明会で、欧米でのビットコインETF申請といった伝統金融とデジタル資産の融合に関して、千野氏も日本で同様の動きが出ると予測し、取引方法の多様化を指摘した。
SECはこれまでArk InvestのビットコインETF商品の結果の公表を繰り返し延期してきた。最近の報道では、SECがその期限を最長の2024年1月まで延長する可能性があることが示唆されている。同社キャシー・ウッドCEOは8日、ブルームバーグの取材に対し、「現物型ビットコインETF(上場投資信託)を承認する場合、複数の申請が同時に承認されるだろう」との見方を示していた。なお、直近の審判期限は、ビットワイズのビットコインETFの審判期限が9月1日、ブラックロックが同月2日となっている。
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