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イーサリアムのレイヤー2ネットワークが活発化か=TVLは最高値を記録

6 mins
更新 Shota Oba

ヘッドライン

  • イーサリアム(ETH)のレイヤー2ネットワークでは、TVLが増加し続けている
  • L2beatによるとTVLは過去1ヶ月で34%増加し、3日時点のTVLは211億6000万ドルに達し、過去最高値を記録した
  • ETH価格は他の要因に注目が集まっているため、遅れをとっているが、価格が上昇すれば、イーサリアムとL2への関心も再び高まる可能性がある
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イーサリアムETHのレイヤー2ネットワークでは、TVLが増加し続けている。L2beatによるとTVLは過去1ヶ月で34%増加し、3日時点のTVLは211億6000万ドルに達し、過去最高値を記録した。同記録は21年1月の分散型金融(DeFi)プロトコル全体TVLに匹敵する。

過去1年間で、L2のTVLは48億ドルから333%増加したものの、DeFi市場のTVLは38%の上昇に留まった。アービトラム・ワンは約100億ドルのTVLで市場をリードし、Optimismが58億ドルで続く。Baseは約7億5000万TVLで4位を占める。DeFillamaのデータによれば、分散型取引所(DEX)のチェーン別取引量はアービトラムの値は前週比32%増にある一方で、イーサリアムの値は前週比4.7%減少となった。

Metaquant氏の分析によると、イーサリアムとレイヤー2に対する注目が増している。L2 TVLの増加に加え、日別のアクティブアドレス、レイヤー2のガス代、レイヤー2ステーブルコインの時価総額などが増加傾向にあると指摘。ETH価格は他の要因に注目が集まっているため、遅れをとっているが、価格が上昇すれば、イーサリアムとL2への関心も再び高まるとした。ARBやOPはこのほど史上最高値を更新したところだ。

アービトラムは5日、エコシステムのOrbitチェーンにて独自のガストークンを利用するための新たな機能が導入した。同機能の導入によって、Orbitチェーンではイーサリアム以外のERC-20トークンをガス代として使用できる。

イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は3日、イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の重要性を強調し、L2プロジェクトのENSドメイン統合の必要性を指摘。ブテリン氏は、全てのL2がトラストレスでメルクル証明ベースのCCIPリゾルバを利用し、ENSサブドメインの直接登録、更新、閲覧を可能にするべきと述べた。ENSトークンの重要性と、手頃な価格の必要性も説いた。ENSは、複雑なイーサリアムアドレスをシンプルな文字列に変換するサービスである。同氏の主張を受けENSトークンは同日一時急騰した。

米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)は12月7日の市場予測レポートで、イーサリアムの24年上半期予定の重要なアップグレード「Dencun」の一環であるEIP-4844実装後、レイヤー2がEVM(イーサリアム仮想マシン)互換プロトコルのTVLと取引量の大部分を占めると予想した

イーサリアムの5000ドル台への上昇は中期的視点では実現可能か

リアル・ビジョンの、ラウール・パルCEOは24年のイーサリアムのパフォーマンスについて楽観的な見方を示している。流動性指標に基づき、Pal氏はイーサリアムの次の価格目標が約5,300ドルに達する可能性があると予測。24年前半に史上最高値を更新する可能性が高いことを示唆した。当社最高ニュース部門責任者のアリ・マーチン氏は2日、 MVRV価格バンドによると、ETHの次の重要な価格目標は3830ドルと5100ドルとなるとした

クリプトクアントのウェビナーでブルームバーグのジェームス・セイファート氏は、SECが23年10月のイーサリアム先物ETF承認時に商品先物取引委員会(CFTC)のETF登録プロセスでコインの分類に異議を唱えなかったと話した。SECは5月、VanEck、ARK 21Shares、Hashdexの現物イーサリアムETFに関する最終決定を迎え、その後もブラックロックを含む複数期間の決定が続く。

JPモルガンのニコラオス・パニギルツォグロウ氏率いるチームは、半減期などからなる暗号資産市場の活況と同時に、イーサリアムが暗号通貨エコシステム内でのシェアを再び獲得し、主導権を握るとを予想DenCunアップグレードに含まれるプロト・ダンクシャーディングは、イーサリアムネットワークの性能向上に寄与し、L2ネットワークの効率が向上し、トランザクションコストの削減が期待されるとした。

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Shota Oba
国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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