グーグルの親会社であるアルファベット(GOOGL)は、本日、取引終了後に4-6月期決算を発表する。ウォール街は2桁の成長を予想している。だが、投資家が特に注目しているのは、同社が巨額を投じる人工知能(AI)分野への投資が実際に利益につながるかどうかである。
同社株価は過去1年で大きく上昇した。5月の過去最高値からは発表を前にやや下落傾向となっている。投資家が注視すべきポイントを整理する。
アナリスト予想の数字
市場予想のコンセンサスは、売上高が約1168億ドルとみられ、1年前からおよそ21%増となる見込み。1株利益は約2.89ドルが予想される。アルファベットは直近数四半期で予想を上回る決算が続く。この実績から、本日の発表に対する期待は高い。
グーグルクラウドの売上高は前四半期で前年同期比63%増と、主要クラウド事業者の中で最速の伸びだった。全社売上高は22%増の1098億ドル。クラウド部門の営業利益率もほぼ倍増となった。
純利益も大幅に増加したが、スペースXなど保有株の含み益が主因だった。投資家はきょう、見かけ上の利益額ではなく、実際の事業からどれだけ利益が出ているかに注目する。今四半期は利益のヘッドラインよりも、クラウド部門の成長こそが最重要指標となる。
AI投資が本当の焦点
アルファベットは2026年に1800億〜1900億ドルの設備投資を計画。データセンターやAIチップの開発に向けた投資だが、この巨額投資が投資家の忍耐力を試している。同社は最近、設備拡大のために新たに株式を発行し、自己資金調達中心の経営方針を数十年ぶりに転換した。
クラウド事業の受注残高は約4600億ドルと、将来の収益源として強気筋の根拠となっている。一方で、利益転換の遅れや、ジェミニ(Gemini)発売の遅延が続けば、きょうの決算数値にかかわらず株価下落につながるとの懸念も根強い。
株価に影響しうる他の要素
サーチ広告はアルファベットの主力事業である。AIで生成された検索要約によって従来の広告収入が減少していないかどうか、投資家は安心材料を求めている。また、ウォール街の一部では、メタ株を売却しグーグルに乗り換える動きもある。アルファベットのクラウドやAIチップ関連事業には、競合他社よりも収益化の道筋があると見ているためだ。
同社独自のAIチップ「Tensor Processing Unit(TPU)」も新たな注目材料となる。最近、社外向けにもこのチップ技術の販売を開始した。この事業の進捗次第では、アナリストによるアルファベットのAI戦略評価が、自社製品領域を超えて再定義される可能性がある。
多くの投資家にとって見極めは明快だ。マーケットは、アルファベットのAIシフトが単なる支出増加でなく、持続的な利益へ転換しているかの証拠を重視する。ただ売上高が好調なだけでは不十分となる。
本日の決算説明会では設備投資やクラウド受注残高の収益化進捗、ジェミニの解禁時期などについて経営陣がどう説明するか要注目。これらの回答次第では、四半期の数値以上に株価が動く可能性がある。









