2022年11月のFTX破綻は、暗号資産(仮想通貨)業界全体に影響を及ぼした。
有力L1ブロックチェーン「ソラナ(Solana)」およびソラナの独自トークン「SOL」はその最たる犠牲者である。当社アナリストが最新データを報告した。
ソラナの低迷
かつて「イーサリアムキラー」と謳われたソラナのオンチェーン・アクティビティは、FTX破綻以降、減少を続けている。そして未だにFTX破綻以前の水準まで回復していない。
ソラナは以前からFTXより多額の出資を受けるなど、両者は緊密な関係にあった。サム・バンクマン・フリード前CEOの影響下でソラナ・ブロックチェーンは急発展を遂げていた。
ソラナ・ブロックチェーンの分析ツール「ソルスキャン(Solscan)」によると、ネットワーク上のアクティブウォレット数は過去3カ月で60%減少している。アクティブウォレット数については22年5月から一環して減少傾向にある。
ソラナ・ブロックチェーンの窮状
ソルスキャンによると、新規アカウント数も過去3カ月間で60%近く減少している。さらに、ソラナ・ブロックチェーン上で新規発行されたトークンの数は、過去3カ月で80%以上減少している。
ソラナNFTも凋落傾向にある。ソラナ・ブロックチェーン上で新規発行されるNFTの数は、1月時点で1日平均約3万点だったが、4月中旬時点で1日平均1万点以下に減少。
加えてソラナDeFiも低迷している。DeFi分析ツール「DeFiLlama」によると、ソラナDeFi全体のTVL(総預かり資産)は現在5億1900万ドル。FTX破綻直前と比べて約半分の水準だ。
さらにソラナDeFi全体のTVLは、21年11月のピーク時(100億ドル)から約95%減の5.2億ドルに縮小。一方、他ブロックチェーンDeFiのTVL減少率は平均70%に留まっている。
SOLトークンの現状
21年の暗号資産バブルでもてはやされたSOLトークンは現在、時価総額ランキングのトップ10位から脱落している。取引価格はここ1カ月ほど回復傾向にあるが、依然として低迷から抜け出せていない。
記事執筆時点、SOLトークンは前日比6%上昇し、24ドル台で取引されている。FTX復活の可能性があるという報道を受けたFTTトークン急騰に起因しているようだ。
SOLトークンは、FTX破綻直前と比較しても33%減である。市場全体でみると、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、主要銘柄の多くがFTX破綻の影響から回復し、高値で取引されている。
市場全体の時価総額は21年11月から58%減となり、一時期の深刻な弱気相場から持ち直しつつある。しかしながらSOLトークンの場合、21年11月の過去最高値(ATH)260ドルと比較し、依然として91%減の低水準にある。
ソラナ・ブロックチェーンおよびSOLトークンが、サム・バンクマン・フリードの転落劇から回復するまでは時間がかかりそうだ。
翻訳:BeInCrypto Japan
原文:How Far Has Solana Fallen Since FTX Collapsed?
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