Nvidiaのジェンスン・フアンCEOは、AIによるサイバーセキュリティへの懸念が「治療薬」を売る業界にとって有利に働いていると述べた。同氏は木曜日、サンフランシスコで開かれたゴールドマン・サックス・コミュナコピア+テクノロジーカンファレンスでこの見解を示した。
タイミングは微妙だ。セキュリティベンダーやAIラボは、ここ数カ月、AIを悪用した攻撃が加速していると警告してきた。暗号資産プラットフォームは、その被害の多くを受けた。
フアン氏、AIサイバーセキュリティパニックは販売戦略と指摘
フアンCEOは、この騒ぎの理由を端的に説明した。ベンダーは新製品の投入準備として脅威に言及していると指摘した。
「サイバーセキュリティについてこれほど多くの議論が生じている理由は、業界が新たな製品の発売準備を進めているからだ。問題を作り出せば、需要も生まれる。これ以上に良い方法はない」とフアンCEOはAxiosに語った。
同氏はさらに主張を強めた。自社の製品を求め、市場が熱狂的に列をなさない理由があるかと問いかけた。
ただし、フアンCEOはサイバーセキュリティをAIの次なる主要用途かつ事業機会と位置付ける。懸念の矛先は恐怖そのものであり、市場自体ではない。
暗号資産業界は見過ごされた脅威の代償を支払い続ける
同氏の見方に反する動きもある。スローミストの調査によると、2026年前半の暗号資産プラットフォームへの攻撃件数は約50%増加した。被害額は減少傾向だった。
100社以上が8月に公開書簡に署名し、AI活用型攻撃が数カ月以内に広がると警告した。オープンAIやアンスロピックも名を連ねた。
その警告を受け、予算も動いた。8月下旬、AI脅威による企業のセキュリティ投資増加を示す好決算を受けてクラウドストライク株は20.5%上昇した。
暗号資産業界でも同様の圧力が生じている。オープンゼッペリン共同創業者のマヌエル・アラオス氏は、AIエージェントが人間の審査担当者よりも高速かつ広範に契約を調査していると指摘する。
フアンCEOは、自社に有利な強気発言をする傾向がある。数日前も同氏は「人間レベルのAIは既に到来した」と宣言していたが、オープンAI側は同様の主張はしていない。
いずれの見方も成立する。ベンダーは恐怖を煽り製品を売るが、攻撃自体も継続する。暗号資産業界のセキュリティチームは、フアンCEOの発言を次の四半期の損失報告で評価することになる。









