総務省は現在、「Web3時代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会」においてとりまとめた「報告書(案)」について意見を募っている。
同研究会はメタバースの利活用等の情報通信行政に係る課題を整理することを目的としている。意見募集は6月19日よりスタートしており締切は9日まで。意見募集の結果を踏まえて最終的に報告書をとりまとめる。同研究会では2022年8月から今年6月にかけ、政府として検討すべき政策課題とは何か、メタバースに関する有識者の交え全11回にわたる多角的な議論を行ってきた。
同研究会は本報告書でまとめられた政策課題について、政府が担うべき責務を意識した上で必要な取り組みを行い、利活用事例の拡大などが進んでいくことを期待するとしている。
メタバースの国内・国外での現状
国内では大手企業などのメタバース事業への参入が見られる。金融各社と富士通、三菱商事ら大手10社は2月27日、「ジャパン・メタバース経済圏(JMEZ)」について、基本合意書を締結。KDDIは3月7日に自社の新規メタバース・Web3サービスであるαU(アルファユー)を始動した。一方で、同事業参入に対する課題も山積しており、身体フィードバックに関する攻撃のほか、個人特定、ストーキング、人格のなりすまし、盗聴・盗撮などの他のユーザへの不正行為などが想定される。このことから、同報告書では政府や事業者で行われる 対応と連携・協調して進めていく必要があるとしている。
モバイル市場専門の調査会社「MMD研究所」が22年5月18日に発表した調査レポートによれば、国内の18歳から69歳のうちメタバースを知っている人は43%にとどまり、使用経験のあるユーザーは5%となっている。利用経験者のうち、メタバース内で60.0%が買い物・課金をしたことがあると回答している。
大手決済会社がペイパル(PayPal)6月5日に発表したメタバースと金融に関するレポートによれば、メタバースユーザーの80%が暗号通貨(仮想通貨)を利用。22年には、3800万人弱の人々がメタバース産業で年間280億ドルを消費した。フォーチュン・ビジネスインサイトが掲載するレポートによると、22年の世界のメタバースの市場規模は234億ドルで27年までに3409億ドルまでに成長するとみられている。
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