ロイターによると、カルシは約400億ドルの評価額で約10億ドルの資金調達に向けて最終交渉を進めているとされる。5月の評価額からほぼ2倍となる水準。
現実世界のイベント展開を取引する米国取引所カルシは、5月以降で約180億ドル分の価値を積み増すことになり、伸び率は約82%に達する。
カルシの評価額が示す売上規模
Tiger GlobalやDragoneer Investment Groupが報道された投資家に含まれる。Sequoia CapitalおよびWellington Managementが主導を検討中。
プライベート市場調査会社Sacraは、カルシの年間売上高が6月時点で35億ドルに達したと推定している。これは2025年の7億3500万ドルと比較される。評価額が400億ドルの場合、売上倍率は約11倍となる計算。
カルシ自身が5月に開示した数字は控えめで、年間売上高は15億ドル超としていた。
Sacraは、スポーツブック運営のDraftKingsの株価が売上高の約2.1倍で取引されていると算出。ただし、カルシの取扱高の約80%はスポーツ契約が占めている。
DraftKingsと同等の倍率で計算すると、評価額400億ドルには年間売上が190億ドルほど必要。これはSacraの6月推計の5倍以上となる。
投資家は異なる事業モデルを織り込んでいる様子。ロイターは、カルシがマルチアセット取引プラットフォームへの拡大を目指していると報じる。これは、CMEグループやニューヨーク証券取引所の親会社ICE(インターコンチネンタル取引所)との競合を意味する。
競争環境も激化。Polymarketも独自に10億ドルの資金調達を進める一方、Sacraによるとロビンフッドは人気のワールドカップ契約の一部を自社取引所にルーティング。ロイターは、Dune Analyticsのデータを引用し、この1年間でカルシがPolymarketから市場シェアを奪ってきたとも報道している。
規制が倍率を左右する可能性
規制をめぐる監視も強まっている。ロイターによれば、米上院のアダム・シフ議員らも予測市場に対し投資家保護への懸念を示している。
米下院監視委員会は5月以降、予測市場でのインサイダー取引調査を進めており、カルシも最初の対象の1社だった。
カルシはウォッシュトレード疑惑にも直面したが、これを否定している。今後数年でIPO(新規株式公開)の初期交渉も行っており、上場すれば売上倍率は公開市場の監視下に置かれる。
ロイターによると、このラウンドは今後数週間以内に締結見通し。最終的な条件が、カルシが規制下の取引所として評価されるか、急成長のスポーツブックとして評価されるかを示す可能性がある。









