仮想通貨Kaspa(KAS)は、他の仮想通貨とは一線を画す高速性と効率性を備えた革新的なプロジェクトです。独自プロトコル「GhostDAG」により、トランザクションの並列処理を実現し、従来のブロックチェーンを凌ぐパフォーマンスを誇ります。
本稿では、Kaspaの特徴や将来性、購入手順について徹底解説します。国内外の取引所を活用した購入方法や、Kaspa特化型の分散型取引所(DEX)の利用法も詳細に紹介。これからKaspaに投資を検討する方に向けた包括的なガイドとなっています。
仮想通貨Kaspaとは?
Kaspaとは?
Kaspaは、トランザクションのスケーラビリティと速度向上を目的に設計された暗号資産で、独自プロトコル「GhostDAG」を採用し、並列処理による迅速なトランザクションとコスト削減を実現しています。
2021年11月7日にフェアローンチされ、事前マイニングやトークンの事前配布は行われていません。kHeavyHashアルゴリズムとプルーフ・オブ・ワーク(PoW)、BlockDAGコンセンサスメカニズムを基盤にしており、Windows、OSX、Linux、Raspberry Piなど多様なプラットフォームに対応しています。
1秒間隔でブロック生成が行われるほか、循環供給量は23.41億KAS、最大供給量は約28.7億とされています。
Kaspaの特長
- GhostDAG(ゴーストダグ)プロトコル
Kaspaの中核技術であるGhostDAGは、従来の直列型ブロックチェーンとは異なり、有向非巡回グラフ(DAG)を活用。複数のブロックを同時に生成し並列処理することで、ネットワークのスループットを大幅に向上させ、高速なトランザクションを可能にします。 - kHeavyHash(ケーヘビーハッシュ)アルゴリズム
エネルギー効率を重視したハッシュアルゴリズムで、電力消費を抑えつつ高いハッシュパワーを実現。他のアルゴリズムと比較して効率的で、計算リソースを最適化しています。 - 分散型ネットワーク
Kaspaは中央管理者を持たない完全分散型ネットワークで、セキュリティと透明性を重視した設計がされています。 - 高速トランザクション
毎秒ブロック生成が可能で、取引データは平均10秒以内に承認され、迅速な処理を実現しています。 - フェアローンチ
Kaspaは公平性を重視し、事前採掘やトークン配布なしでローンチされました。
その他の技術的特徴
Kaspaは、簡易決済検証(SPV)をサポートし、ブロックチェーン全体をダウンロードせずにトランザクションの有効性を確認できるため、ライトクライアントでも安全な取引が可能です。また、ストレージ要件を効率化する「ブロックヘッダープルーニング」を導入しており、不要なデータを削減しながらネットワーク性能を向上させています。
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開発チーム
Kaspaの開発はDAGLabsのチームが主導しており、創設者のヨナタン・ソンポリンスキー氏を中心に、分散システムや暗号学の専門家が開発に取り組んでいます。
同氏はハーバード大学でトランザクションの順序付けとMEV(最大抽出可能価値)を専門とするポスドク研究者であり、2013年にGHOSTプロトコルを概念化しました。同プロトコルに関連する論文は、イーサリアムのホワイトペーパーにも引用されています。
チームには、並列アルゴリズムと分散システムの専門家であるマイケル・サットン氏、GHOSTDAG論文の著者で古典および量子暗号学のエキスパートであるシャイ・ウィボルスキー氏、分散システムの開発に注力するマイク・ザック氏とオリ・ニューマン氏、さらに応用暗号学と高性能ブロックチェーン開発のスペシャリストであるエリカイ・ターケル氏といった主要な開発者が名を連ねています。
これらの技術と強力なチームにより、Kaspaは高速で効率的な分散型トランザクションを提供する革新的な暗号資産として注目されています。
Kaspaのトークンエコノミクス
Kaspaのトークンエコノミクスは、その持続可能性と価値を支える重要な要素となっています。KASの最大供給量は28.7億であり、インフレを抑制しつつ価値を維持する設計が施されています。
また、Kaspaはビットコインと同様に半減期のスケジュールを採用していますが、その頻度は年に一度と設定されています。この仕組みにより、最初の供給率は高く設定されていますが、時間の経過とともに新規供給が減少していく仕組みとなっています。
KASの買い方
Kaspa(KAS)の中央集権型取引所(CEX)選び
Kaspaのような新興コインはは国内取引所で取り扱われていないため、海外の中央集権型取引所(CEX)を利用する必要があります。以下では、Kaspaの取引におすすめの取引所と、Bybitを用いた具体的な購入手順を紹介します。
- 概要: 初心者に優しい設計と高いセキュリティを兼ね備えた大手取引所。
- 特徴: フィアット通貨で暗号資産を購入可能、取引手数料は約0.1%。
- 利点: 日本語対応のインターフェースがあり、簡単に利用できる。
- 概要: 幅広い銘柄と堅牢なセキュリティで人気の取引所。
- 特徴: 0.1%の低手数料に加え、ステーキングやレンディングも充実。
- 利点: 流動性が高く、多様な銘柄へのアクセスが可能。
- 概要: シンプルな操作性で初心者にも使いやすい取引所。
- 特徴: マージントレードやその他多彩な取引機能を備える。
- 利点: 幅広い暗号資産を取り扱い、初心者から上級者まで対応。
投資スタイルに合った取引所を選び、安全な取引を心がけましょう。
CEXでのKASの買い方|Bybit版
以下に、Bybitを用いてKaspa(KAS)具体的な購入手順を紹介します。
1. 国内取引所の口座を開設
日本の取引所(例: bitFlyerやCoincheck)で口座を開設し、暗号資産(例: XRP)を購入します。これにより、法定通貨(円)を暗号資産に変換できます。
2. 海外取引所Bybitの口座を開設
Bybitの公式サイトでアカウントを作成し、本人確認(KYC)を完了します。
3. 国内取引所からXRPをBybitに送金
国内取引所で購入したXRPをBybitに送金します。Bybitアプリで「資産」タブから入金先アドレスを確認し、出金手続きを行います。
4. BybitでXRPをUSDTに売却
Bybitアプリで「XRP/USDT」ペアを選び、成行注文でXRPをUSDTに交換します。
5. 売却したUSDTでKASを購入
Bybitの検索バーで「KAS」を検索し、「KAS/USDT」ペアを選択。成行注文でUSDTを使ってKASを購入します。
分散型取引所(DEX)選び
KASの取引には、分散型取引所(DEX)も重要な選択肢となります。以下に代表的なDEXの特徴を紹介します。
Kaspdex
- 概要: Kaspaエコシステム専用に構築された分散型取引所。
- 特徴:
- Kaspaネットワークに特化: Kaspaブロックチェーンの特徴である高いトランザクション速度と低手数料を最大限に活用可能。
- KRC-20トークン対応: KaspaネイティブトークンやKaspa上のトークンを直接取引できる。
- クロスチェーンスワップ: Kaspaトークンを他のブロックチェーンと連携させる仕組みを提供。
- 利点:
- 高速性: Kaspa独自のDAG構造により、トランザクションのスピードが他の多くのネットワークを圧倒。
- 低コスト: 手数料が非常に低く、頻繁な取引を行うユーザーにとって魅力的。
- ネイティブ統合: 他の一般的なDEXとは異なり、Kaspaネットワークの特性を直接活用する設計。
XODEX
- 概要: Kaspaネットワークのために設計された分散型取引所。
- 特徴:
- AMM(自動マーケットメイカー)モデル: Uniswapなどの人気DEXと同様の流動性提供モデルを採用し、簡単かつ効率的なトークン交換が可能。
- 未来志向の設計: Kaspaのネイティブスマートコントラクトが将来的に統合予定で、さらなる機能拡張が期待される。
- ステーキングと流動性提供: Kaspaトークンの流動性提供で利回りを得られる設計。
- 利点:
- 直感的な使いやすさ: シンプルなUIとユーザーフレンドリーな設計で初心者にも適している。
- Kaspaの特徴を最大化: Kaspaのスピードと低手数料を活かし、取引コストや時間を大幅に削減。
- 拡張性: Kaspaブロックチェーンの進化に伴い、DEX自体もアップグレードが可能。
Uniswap
- 概要: イーサリアムブロックチェーン上で動作する、業界で最も広く利用されている分散型取引所(DEX)。2018年に登場し、現在もDeFi(分散型金融)の中核的存在として機能している。
- 特徴:
- ERC-20トークンの広範な対応: イーサリアムネットワーク上のほぼ全てのERC-20トークンを取引可能。
- AMM(自動マーケットメイカー)モデル: ユーザーは取引ペアごとに用意された流動性プールを利用し、仲介者なしでトークンを交換可能。
- オープンアクセス: 誰でも流動性を提供し、報酬を得ることができる。
- 拡張性: 最近のアップグレード(Uniswap v3)では集中流動性が導入され、効率性が向上。
- 利点:
- 高い流動性: 世界中の多くのユーザーが流動性を提供しており、大規模な取引もスムーズに行える。
- ユーザーフレンドリーなインターフェース: 初心者から経験豊富なトレーダーまで直感的に使える設計。
- 非中央集権的な運営: 完全に分散化されており、ユーザーが資金を管理するため第三者リスクがない。
- 柔軟なトークン追加: 新しいプロジェクトやトークンが迅速に上場されるため、最新の市場動向に対応可能。
注意点
他のDEX(例: UniswapやPancakeSwap)では、Kaspaをそのまま取引することはできず、Wrappedトークンを使用する必要があります。一方で、KaspdexやXODEXはKaspaのネイティブトークンを直接扱うことができ、Kaspaネットワークの利点をそのまま享受できる点が最大の違いです。
分散型取引所を選ぶ際には、取引したいトークン、取引コスト、速度、そしてネットワーク全体のエコシステムを考慮しましょう。
関連記事:暗号資産(仮想通貨)の「ブリッジ」とは?初心者投資家にもわかりやすく解説
DEXでのKASの買い方|Uniswap版
Uniswapを利用するには、まずEthereumネットワークをサポートするウォレットが必要です。以下に、Uniswapの基本的な使い方を説明します。
1. ウォレットを接続する
Uniswapの公式サイトにアクセスし、右上の「Connect Wallet」をクリックします。
2. ウォレットを選択する
サポートされているウォレットのリストが表示されます。MetaMask(ラップドトークンを使う必要あり)やKaspaの公式ウェブウォレットが最も一般的な選択肢です。また、WalletConnectを利用すれば、多くのウォレットが対応しており、モバイルアプリではQRコードをスキャンして接続できます。
3. 接続を確認する
ブラウザまたはモバイルアプリ上でウォレット接続を確認します。ウォレットを接続した後、Uniswapでトークンを交換(スワップ)できます。
4. 交換する暗号資産を選択する
交換したい暗号資産を選びます。トークン名またはアドレスで検索可能です。
5. 交換したい暗号資産の数量を入力する
スワップに使用する暗号資産の数量を入力すると、受け取るトークンの量が自動計算されます。例えば、ETHをDAIに交換する場合、ETHの量を入力すれば、受け取るDAIの量が表示されます。
6. 内容を確認し、スワップを実行する
レートと受け取る数量を確認して問題がなければ、「Swap」をクリックします。詳細が表示されたら「Confirm Swap」をクリックしてスワップを実行します。スワップが完了すると、ウォレットに資金が反映されます。
Kaspaの将来性
Year | Maximum price of KAS | Minimum price of KAS |
---|---|---|
2024 | 0.36ドル | 0.075ドル |
2025 | 0.79ドル | 0.25ドル |
2026 | 1.37ドル | 0.53ドル |
2027 | 2.42ドル | 0.89ドル |
2028 | 3.58ドル | 1.32ドル |
2029 | 4.84ドル | 1.79ドル |
2030 | 5.17ドル | 1.88ドル |
2031 | 5.39ドル | 1.98ドル |
2032 | 5.61ドル | 2.07ドル |
2033 | 5.84ドル | 2.15ドル |
2034 | 6.08ドル | 3ドル |
2035 | 7.5ドル | 2.89ドル |
BeInCryptoによるKaspaの価格予測分析では、2025年が非常に楽観的な見通しとされています。2024年の高値から一時的な調整があるものの、2025年の安値は0.25ドルに達すると予測されています。そして、平均的な価格上昇率216.13%を考慮すると、2025年の高値は0.79ドルに達する可能性があります。
さらに、2030年には5.17ドルまで価格が上昇すると見込まれており、2026年までに95%のKASが流通することで、価格上昇が徐々に緩やかになるとの予測です。長期的な予測としては、2035年にはKASの価格が最大7.5ドルに達する可能性が示されています。
関連記事:暗号資産(仮想通貨)バブルの仕組みは? いつまで続く?
Kaspa開発ロードマップ
Kaspaのロードマップは、以下のような完了済み、進行中、および計画中の開発が含まれています。
完了した開発
Dag Knightコンセンサス研究の発表:
DagKnightコンセンサスはGHOSTDAGプロトコルの進化形で、トランザクション速度と確認時間を大幅に向上させることを目指しています。
モバイルウォレットの開発:
高性能なモバイルウォレットが開発され、Webウォレット、デスクトップウォレット、コマンドラインウォレットに追加されました。
Ledgerとの統合:
LedgerハードウェアウォレットでのKASの送受信が可能となり、セキュリティが強化されました。
Rust言語でのコーディング:
プログラミング言語のGolangからRustへの移行により、Kaspaのパフォーマンスとトランザクション速度が大幅に向上します。現在の目標は、1秒あたり最大10ブロックの処理ですが、最終的には100ブロックを目指しています。
進行中の開発
DAGKNIGHTプロトコルのアップグレード:
新しいコンセンサスプロトコルDAGKNIGHTの実装により、速度とセキュリティが向上します。これには、トランザクション確認ポリシーAPIの設計とノードの機能サポートが含まれます。
ブロックとトランザクションの増加:
現在、Kaspaは1秒ごとに約18ブロックを生成していますが、これを32ブロックに増加させる計画があります。これにより、トランザクションと確認が即座に行われるようになります。
計画中の開発
スマートコントラクトの実装:
Kaspaを最速でスケーラブルなL1 PoW暗号資産プラットフォームとして確立し、スマートコントラクト、DeFi、Layer2アプリケーションを実装することを目指しています。これにより、Kaspaのエコシステムが強化されることが期待されます。
アーカイブノードの改良:
Kaspaネットワーク上の特定のノードで、長期間にわたるトランザクションデータを保存し、アクセスできるようにするアーカイブノードの改善により、標準ノードが保持する3日以上前のトランザクションデータにもアクセスできるようになります。
その他Kaspaの動向
また、暗号資産投資運用会社最大手グレースケールは10月、同社の投資商品としてKaspaを含む間もなく加わる可能性のあるアルトコインのリストを公開しました。グレースケールはこのリストが四半期ごとにプロジェクトの再評価に応じて変更される可能性があると指摘してます。
大手ビットコインマイニング企業のマラソン・デジタルは、ビットコインのスケーラビリティ問題に対応するため設計されたトークンKaspaのマイニングで、9月以降に1,600万ドル相当を獲得したと発表しました。同社によれば、この取り組みにより「Kaspaのマイニングがもたらす高収益性」を最大限に引き出すことが可能となったとのことです。一部のケースでは、その収益率が驚異的な95%に達したとしています。
関連記事:グレースケール、投資商品候補に35のアルトコインを検討中
まとめ:2025年もKaspaに注目
Kaspa(KAS)は、GhostDAGプロトコルによる高速かつ効率的なトランザクションが特徴の革新的な暗号資産です。本記事ではその購入方法と将来性について詳しく解説しました。国内外の中央集権型取引所(CEX)や分散型取引所(DEX)を利用した具体的な購入手順を紹介し、初心者でも分かりやすく取引を始められるよう情報を整理しました。
一方で、アルトコイン投資には市場のボラティリティや規制リスクといった要因が伴うことも忘れてはなりません。価格予測では、2025年には0.79ドル、2030年には5.17ドルまでの成長が期待されていますが、これらは市場動向や技術開発の進展に左右される可能性があります。
Kaspaの開発チームが進めるスマートコントラクト対応やエコシステムの拡大など、ポジティブな展望がある一方で、リスクを考慮しつつ投資判断を行うことが重要です。
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