Pi Network（PI・パイネットワーク）は、スマートフォンで簡単にマイニングできる暗号資産プロジェクトです。 2019年にスタンフォード大学の卒業生が設立し、従来の暗号資産とは異なり、ボタンをタップするだけでPiコインを獲得できます。2025年2月20日にオープン・メインネットが公開され、市場流通が期待されていますが、取引所での正式な上場や実用性には不透明な部分もあります。
本稿では、Pi Network（パイネットワーク）の基本情報やリスクを整理し、PIを入手する方法について詳しく解説します。
免責事項
本記事は投資助言ではありません。暗号資産への投資は投機的であり、非常に高い価格変動リスクを伴います。必ず自身で調査（DYOR）を行い、投資判断の際には金融アドバイザーに相談することを推奨します。
Piネットワークとは？
Piネットワークは、2019年にスタンフォード大学の卒業生によって開発された暗号資産プロジェクトで、スマートフォンを活用して手軽にPiコインを「マイニング」できることを特徴としています。アプリはバックグラウンドで動作し、端末のリソースを消費することはないとされています。従来の暗号資産のように大規模な計算処理や高額な電力コストを必要とせず、アプリ内のボタンをタップするだけで「マイニング」と称される作業が行われます。
ユーザーは「セキュリティサークル」を通じてネットワークの安全性を高めることでPiを獲得できます。セキュリティサークル とは、信頼できるユーザー同士のグループを形成し、取引の正当性を担保する仕組みであり、グローバルな信頼ネットワークの構築を目指しています。
このプロジェクトの目的は、より多くのユーザーに暗号資産への参加を促し、分散型の経済圏を構築することです。開発チームは、Piネットワークを「世界で最も広く使われるピアツーピア（P2P）エコシステム」に成長させることを目指しており、ユーザーの参入障壁を低く設定することで、普及を促進しています。
Piネットワークの特徴
- スマートフォンで手軽にマイニング：従来のPoW（プルーフ・オブ・ワーク）ではなく、SCP（ステラー・コンセンサス・プロトコル）を採用し、スマートフォン上でボタンをタップするだけでマイニングが可能。
- マイニングの負担がほぼゼロ：アプリをバックグラウンドで動作させる必要がなく、電力消費も極めて少ない。
- ネットワーク内での4つの役割
- パイオニア（Pioneer）：毎日アプリのボタンをタップし、Piを獲得する基本ユーザー。
- コントリビューター（Contributor）：信頼できるユーザーを「セキュリティサークル」に追加し、ネットワークの安全性を強化する役割。
- アンバサダー（Ambassador）：新規ユーザーを招待し、Piネットワークの拡大に貢献。
- ノード（Node）：Piノードソフトウェアを運用し、ブロックチェーンのトランザクション検証を行う技術者。
Piネットワークは、既に1億ダウンロードを突破しており、公式発表ではXのフォロワーは400万人を超えたとされています。ブロックチェーン・エクスプローラーのデータによると、実際にウォレットを作成し、メインネットに移行したユーザーは約1,080万人とされています。さらに、Piネットワークのオープン・メインネットは2025年2月20日に公開されました。
関連記事：Piネットワーク、Xでフォロワー400万超に＝バイナンス上場は未定
Piネットワークのリスクと懸念点
Piネットワークには多くの支持者がいる一方で、その運営手法や透明性の欠如に対する懸念が根強く残っています。以下に、主なリスクを整理します。
透明性の欠如と詐欺の疑惑
Piネットワークは本稿執筆時点で上場例が少なく、開発チームの資金調達方法も明確にされていません。このため、一部の暗号資産専門家や市場関係者からは「ポンジ・スキーム（ネズミ講）」や「ピラミッドスキーム」に近い構造ではないかとの指摘がなされています。
特に、BybitのCEOであるBen Zhou氏は、Piネットワークを「詐欺」と断じており、2023年には中国当局が高齢者をターゲットにした疑わしいプロジェクトとして警告を発していました。ただし、Piネットワーク側はこれに対し、「Piを装った詐欺プロジェクトが存在するが、我々の正規プロジェクトとは無関係」と説明し、疑惑を否定しています。
また、Piネットワークの広告やマーケティング手法にはマルチレベルマーケティング（MLM）的要素が含まれており、新規ユーザーを招待することでマイニング速度が向上するシステムは、一部で「ポンジ・スキームの特徴を持つ」と批判されています。
Piコインの価値と実用性の不透明さ
Piネットワークの運営チームは、将来的にPiコインをP2P決済やデジタル商品購入に活用する構想を掲げていますが、現時点でその実現性は不透明です。Piエコシステム内では一部の企業や個人間でPiを使った取引が行われていますが、これは公式に保証された取引ではなく、実験的な段階にとどまっています。
さらに、Piネットワークのトークノミクスに関しては、総供給量が1000億トークンであり、その65%がマイニング報酬として予約されています。しかし、これらのトークンの実際の価値や流通状況については、依然として不透明な部分が多く、ユーザー間での取引も限定的であると報告されています。
暗号資産Pi Networkの買い方
Pi Networkは国内取引所での取り扱いがないため、海外の中央集権型取引所（CEX）または分散型取引所（DEX）を利用することが選択肢となります。本記事では、Pi Networkの取引に適したおすすめの取引所と、Bybitを活用した購入手順について詳しく解説します。
おすすめの取引所
Bitget
- 概要: コピートレード機能が充実した取引所で、初心者から上級者まで幅広く対応。
- 特徴: コピートレード機能により、経験の浅い投資家でも上級者の取引を自動でフォロー可能。
取引手数料は現物取引で0.1%、先物取引で最大0.02%。
デリバティブ取引（先物・オプション）に強く、ボーナスやキャンペーンが豊富。
BingX
- 概要: シンプルなインターフェースと豊富な取引機能を備えた取引所。
- 特徴: マージントレードなど、幅広い取引オプションを提供。
- メリット: 初心者から上級者まで幅広く対応し、多様な銘柄を取り扱っている。
MEXC
- 概要: 豊富な銘柄と新規上場トークンの取り扱いに強い暗号資産取引所。
- 特徴: 現物・先物取引に対応し、最大200倍のレバレッジが利用可能。
取引手数料は通常0.1%と低コスト。
新興プロジェクトの上場が早く、多様なアルトコイン取引が可能。
海外取引所を選ぶ際は、自身の投資スタイルや目的に合ったプラットフォームを選択し、セキュリティ対策を最優先に取引を行うことが重要です。
関連記事: PiネットワークのPIコイン、バイナンス上場遅延もCoinMarketCapに掲載
海外中央集権型取引所（CEX）でのPIの購入方法｜Bitgetを活用
以下では、Bitgetを活用してPi Network（PI）を購入する具体的な手順を説明します。
1. 国内取引所の口座開設
まず、日本国内の暗号資産取引所（例: bitFlyerやCoincheck）で口座を開設し、暗号資産（例: XRP）を購入します。これにより、日本円を暗号資産に交換することができます。
2. Bitgetのアカウント作成
Bitgetの公式ウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成します。登録後、本人確認（KYC）を完了させることで取引が可能になります。
3. 国内取引所からBitgetへ暗号資産を送金
国内取引所で購入したXRPをBitgetへ送金します。Bitgetのアプリ内の「資産」タブを開き、XRPの入金先アドレスを確認した後、国内取引所から送金手続きを行います。
4. BitgetでXRPをUSDTに交換
Bitgetのアプリで「XRP/USDT」ペアを選択し、成行注文を利用してXRPをUSDTに交換します。
5. USDTを利用してPIを購入
Bitgetの検索バーで「PI」と入力し、「PI/USDT」ペアを選択します。その後、成行注文を利用してUSDTを使いPIを購入します。この手順を完了することで、PIをスムーズかつ安全に取得することが可能です。
関連記事：暗号資産の詐欺プロジェクト：偽トークンを見破る方法
分散型取引所（DEX）でPIは買える？
結論から言うと、25年2月時点ですべてのDEXに上場しているPiの取引ペアは不正であり、詐欺の一環である可能性が高いため、資産を失うリスクがあるとPi Networkは警告しています。そのため、これらの取引への参加を控えるよう強く推奨しています。また、Pi Networkは現在のDEXでのPi取引には一切関与していないと明言しており、この警告を無視して取引を行うと、詐欺に遭い、偽のPiを受け取ったり、資金を失ったりする可能性があると注意喚起しています。
Pi Networkによれば、公式サイトのKYB（Know Your Business）認証済みサービスページに掲載されている、Piと統合された信頼できる企業のみを利用することが推奨されるとのことです。
関連記事：86%がPiネットワーク(PI)の上場に期待＝バイナンス調査
まとめ：Piネットワーク公認の取引所でリスクを理解した上で投資しよう
Pi Networkは、スマートフォンで手軽にマイニングできる革新的な暗号資産プロジェクトとして注目されています。しかし、2025年2月のオープン・メインネット公開後も、Piコインの市場流通や価値には不透明な部分が多く、正式な取引所上場も限定的です。また、MLM（マルチレベルマーケティング）的な要素や、未上場の状態でのPiコイン取引に関する詐欺のリスクも指摘されています。
現在、Piコインの取引にはCEXが利用されており、公式サイトで認証されたプラットフォームを選ぶことが重要です。投資を検討する際は、最新の情報を確認し、リスクを理解した上で慎重に判断しましょう。
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