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クラウドマイニングの始め方

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著者:
Shota Oba

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編集:
Shigeki Mori

04日 10月 2024年 20:00 JST
Trusted-確かな情報源

暗号資産のマイニングは、ビットコイン(BTC)などのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採用する暗号資産を効率的に増やす方法として注目を集めています。しかし、高性能なマシンを購入し、電気代やメンテナンスのコストを負担するのは簡単ではありません。そんな中で、手軽にマイニングを始めることができるサービスが「クラウドマイニング」です。

本記事では、クラウドマイニングの仕組みやメリット・デメリット、具体的な始め方を徹底解説します。

マイニングとは?

暗号資産, コアサイエンティフィック

マイニングとは、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採用する暗号資産の取引を記録するブロックチェーンのネットワークで、新たなブロックを生成し、取引の承認作業を行うプロセスを指します。この作業には高い計算能力が必要で、その報酬として新しい暗号資産が発行されます。

たとえばビットコインの場合、ネットワーク上の取引をまとめた「ブロック」を生成するために、高度な計算問題を解く必要があります。この計算作業を最初に終えた人に報酬としてビットコインが与えられるのです。マイニングを行う人々は「マイナー」と呼ばれ、これらのユーザーは報酬を得るために日夜この計算競争に参加しています。

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クラウドマイニングとは?

クラウドマイニングは、暗号資産のマイニングを個人で行わず、プロバイダー(専門業者)に委託するサービスです。従来のマイニングは、高価なマイニング機器の購入や電気代、冷却コスト、そして高度な技術的知識が必要で、マイニング難易度も高いため、個人で始めるにはハードルが高いものでした。しかし、クラウドマイニングでは、プロバイダーが持つ大規模なマイニング設備の一部をレンタルし、その収益をシェアすることで手軽にマイニングに参加することが可能です。

ビットコインやその他の暗号資産のマイニングは、複雑な計算処理を必要とするため、クラウドマイニングはこの作業をプロバイダーに任せることで、個人がハードウェアや知識の負担を持たずに簡単にマイニングに参加できる方法として人気を集めています。

クラウドマイニングでは、プロバイダーがマイニングのための機器やデータセンターを所有し、ユーザーがハッシュレート(計算力)を購入する形態をとっています。これにより、ユーザーは手間をかけずに収益を得られるメリットがあり、初心者から上級者まで幅広く利用されています。

  • ハッシュレートとは、暗号資産のネットワークで使用される計算処理能力の単位です。具体的には、マイナーが新しいブロックを生成するために行うハッシュ計算の回数を示します。ハッシュレートが高いほど、ネットワークのセキュリティが強化され、ブロックの生成速度が向上します。通常、秒あたりの計算回数(H/s, kH/s, MH/sなど)で表され、マイニングの効率や暗号資産の全体的なパフォーマンスに大きく影響を及ぼします。
  • マイニング難易度とは、暗号資産の新しいブロックを生成するために必要な計算の難しさを示す指標です。ネットワーク上のマイナーの総ハッシュレートに応じて調整され、ブロックの生成速度を一定に保つために設けられています。マイナー数が増えハッシュレートが上がると難易度も上がり、逆にマイナーが減ると難易度は下がります。

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クラウドマイニングの仕組み

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クラウドマイニングの具体的な流れは以下の通りです。

1. プロバイダーがマイニング設備を用意する

クラウドマイニングサービスを提供するプロバイダーは、電気代が安く、冷却コストの低い地域に巨大なマイニングファームを設置します。ファームには何千もの高性能なマイニングマシンが稼働しており、ビットコインなどの暗号資産のマイニングを効率的に行います。これらの設備の購入費用や維持管理はすべてプロバイダーが負担しています。

2. ユーザーがプランを選択・購入

ユーザーはプロバイダーが提供するマイニングプラン(契約)を選びます。プランにはレンタルするハッシュレートの量、契約期間、マイニングする暗号資産の種類が含まれます。ハッシュレートが高いほどマイニングの効率が上がり、報酬も増える可能性がありますが、その分費用も高くなります。

項目内容
ハッシュレート計算力の単位。高いほどマイニング効率が上がる
契約期間プランの期間(数ヶ月~数年)
通貨の種類ビットコイン、ドージコインなど

3. プロバイダーがマイニングを代行

ユーザーがプランを購入すると、プロバイダーはユーザーが選択したハッシュレートを使用してマイニングを開始します。この作業はクラウド上で行われるため、ユーザーは機器の設置、冷却、メンテナンスの手間を一切かけずにマイニングに参加できます。

4. 報酬の分配

マイニングによって得られた報酬は、ユーザーがレンタルしたハッシュレートの割合に応じて分配されます。プロバイダーは通常、報酬から手数料を差し引いた金額をユーザーのウォレットに振り込みます。このため、報酬の額はマイニングの成功度や手数料率によって変動します。

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クラウドマイニングのタイプ

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クラウドマイニングには大きく2つのタイプがあります:ホスティッドマイニングとリースドハッシュパワーです。

  • ホステッドマイニングは、マイニングファームに設置された1台のマイニング機器全体をレンタルする方法です。ユーザーは機器の運用・メンテナンスの必要がなく、希望するマイニング戦略や稼働時間も自由に設定できます。報酬はユーザーに支払われますが、運用会社に少額の手数料がかかります。
  • リースドハッシュパワーは、特定のマイニング機器を借りるのではなく、マイニングファームの計算力(ハッシュパワー)を一定期間レンタルする方法です。ユーザーはハッシュパワーに応じた報酬を受け取りますが、設備や運用の管理はすべて運用会社が行うため、通常手数料が高めに設定されています。レンタルするハッシュパワーが多いほど報酬も増えます。
  • 仮想ホスティングマイニングは、仮想プライベートサーバー(VPS)を作成し、自分でマイニングソフトをインストールしてマイニングする方法です。DIYスタイルでマイニングプロセスをコントロールできる一方、第三者のインフラを利用します。物理的なハードウェアを管理せずにマイニングの自由度を高めたい人向けの方法です。

クラウドマイニングとハッシュレートマーケットプレイスの違い

項目クラウドマイニングハッシュレートマーケットプレイス
仕組み専門業者が所有するマイニング機器の一部(ハッシュレート)をレンタルして報酬を得るサービス売り手(マイナー)からハッシュレートを購入するプラットフォーム
管理プロバイダーがマイニング機器の運用・メンテナンスをすべて行うマーケットプレイスで契約したハッシュパワーは提供者によって自動的にマイニングされ、ユーザーはその報酬を受け取るだけ
手数料マイニング報酬から運営会社が手数料を差し引くハッシュレートの購入額に対してマーケットプレイスの手数料がかかる
柔軟性固定プランが多く、選択肢が限定的売り手やハッシュレート、マイニングアルゴリズムを自由に選べる
リスクと報酬リスクはプロバイダーに依存するが、報酬も固定的な場合が多いリアルタイムで価格が変動し、収益の最適化が可能

クラウドマイニングは、プロバイダーがマイニング機器を所有し、ユーザーはその機器の一部(ハッシュレート)をレンタルして報酬を得るサービスです。一方、ハッシュレートマーケットプレイスは、ユーザーがマイニング機器を持つ個々の売り手からハッシュレートを購入する取引所のようなサービスです。クラウドマイニングは安定性を重視し、ハッシュレートマーケットプレイスは柔軟性と選択の幅を提供します。

クラウドマイニングのメリットとデメリット

パラグアイの暗号資産マイニング
メリットデメリット
初期費用が抑えられる収益が安定しない
専門知識が不要詐欺リスクがある
管理の手間がない手数料が発生する

メリット

  1. 初期投資が抑えられる
    マイニング機器の購入や、電気代、冷却コストといった大きな負担がないため、クラウドマイニングは比較的低コストで始めることができます。数万円から数十万円のプランがあり、ユーザーの予算に合わせた選択が可能です。
  2. 専門知識が不要
    マイニングに必要な機器の設定や操作、メンテナンスなどはすべてプロバイダーが行うため、暗号資産やマイニングの知識がなくても始められる点が大きな利点です。プロバイダーのプラットフォームを利用してプランを選択するだけでマイニングに参加できます。
  3. マイニング機器の管理が不要
    マイニング機器は24時間稼働し続ける必要があるため、冷却やアップグレード、騒音対策などの管理作業が不可欠です。しかし、クラウドマイニングではこれらの作業はすべてプロバイダーが行うため、ユーザーは機器の管理から解放されます。
  4. リスクの分散
    クラウドマイニングはリスク分散の観点でもメリットがあります。個人でマイニングを行う際の機器の故障や電気代の変動によるリスクをプロバイダーが一部負担するため、ユーザーは比較的安定した環境でマイニングを続けられます。

デメリット

  1. 収益の変動
    マイニングの報酬は、マイニングする暗号資産の価格やマイニングの難易度によって変動します。価格が下落したり、マイニングの難易度が上がったりすると、収益が減少するリスクがあります。
  2. 詐欺リスク
    クラウドマイニングには、信頼性の低いプロバイダーや詐欺業者も存在します。必ず実績のあるプロバイダーを選び、透明性の高い契約内容や料金体系を確認してから投資を行うことが重要です。
  3. 手数料の発生
    プロバイダーへの委託サービスのため、マイニング報酬から手数料が差し引かれます。手数料の設定はプロバイダーによって異なり、契約内容に影響を与える可能性があるため、事前に確認が必要です。

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クラウドマイニングの始め方

グリーンピース・ビットコイン、グリーンピース・レポート、グリーンピース暗号資産レポート

1. 信頼できるプロバイダーを選ぶ

まずはクラウドマイニングプロバイダーのリサーチを行い、信頼性、実績、ユーザーレビュー、透明性を確認しましょう。人気のプロバイダーにはECOSBinance Poolのほか、SBIクリプトStormGainなどがあり、それぞれ特徴やサポートする通貨が異なります。以下が代表的なサービスの比較例になります:

サービス名対応暗号資産最小契約購入額
Binance Cloud Miningビットコイン1 TH
ECOSビットコイン$150
MashHashビットコイン、イーサリアム、ライトコイン$50
StormGainビットコイン無料
Bitdeerビットコイン、ビットコインキャッシュ、ファイルコイン、ドージコイン、ライトコイン、ダッシュ、イーサリアムクラシック$1.63
SBIクリプトビットコイン、ビットコインキャッシュ、ライトコインAsk

2. プランの選択と契約

選んだプロバイダーのウェブサイトで提供されているプランを比較し、自分の予算と目標に合ったものを選びましょう。

  • ハッシュレート:高いハッシュレートは報酬が増える可能性がありますが、費用も高くなります。
  • 契約期間:短期から長期の契約があり、長期のほうが報酬が安定する可能性があります。
  • 報酬の支払いサイクル:報酬の支払いタイミングを確認し、日次や週次で受け取れるかをチェックします。

一部プロバイダーでは、プランがコイン別に分かれており、ビットコイン、イーサリアム、ライトコインなどの選択肢があります。目的の暗号資産に合わせてプランを選びましょう。

3. アカウント登録と支払い

選んだプロバイダーでアカウントを作成します。氏名、メールアドレス、パスワードを登録し、メール認証を行う必要があります。その後、クラウドマイニングを開始するために資金を入金します。支払い方法はクレジットカード、銀行振込、暗号資産(ビットコイン、ライトコインなど)が一般的です。

4. マイニングのパラメーター設定

アカウントに資金を入金したら、マイニングのパラメーターを設定します。特定のマイニングプールに参加したり、ハッシュパワーをどの暗号資産に割り当てるかを決めたりします。たとえば、ビットコインやイーサリアムなど目的の暗号資産に合わせてマイニング戦略をカスタマイズできます。

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5. マイニング開始と報酬の確認

契約が完了すると、プロバイダーはすぐにマイニングを開始します。プロバイダーのダッシュボードでリアルタイムのマイニング状況や収益を確認できます。これにより、ハッシュレートや報酬の推移を常に把握し、効率的なマイニングを続けることができます。

6. 報酬の引き出し

報酬が一定の金額に達したら、クラウドマイニングプラットフォームから自分の暗号資産ウォレットに引き出すことができます。プロバイダーによっては、最低引き出し額が設定されているので、事前に確認しておきましょう。引き出しにはセキュリティ対策が重要なので、ウォレットの安全な管理を徹底しましょう。

まとめ

Minage Bitcoin

クラウドマイニングは、従来のマイニングのような機器の管理や高額な初期投資が不要で、初心者でも簡単に暗号資産のマイニングに参加できるサービスです。手軽に始められる一方で、収益の変動や詐欺リスクなどもあるため、プロバイダーの選択やプラン内容には注意が必要です。

マイニングを始める際は、信頼できるプロバイダーを選び、契約内容をしっかりと確認してからスタートしましょう。適切なリスク管理と情報収集で、クラウドマイニングを有益な投資に変えていきましょう。

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