トラスティッド

テクニカル分析とは?基礎知識を解説

15分
投稿者 Ikkan Kawade
編集 Shigeki Mori

ヘッドライン

  • 基本要素を学べば、トレンドの方向性や転換の可能性を把握できるようになり、より良い投資判断を行うことができる
  • ただし、テクニカル分析はあくまでも一つの分析手法であり、100%正確な予測をすることはできない
  • あくまでも一つの情報源として活用し、最終的な投資判断はファンダメンタル分析や他の分析手法と合わせて慎重に行うことが重要

仮想通貨の投資と取引の世界では、テクニカル分析とファンダメンタル分析という用語が頻繁に出てきます。特にテクニカル分析(TA)は、市場の動きに合わせて利益を増やそうとするデイトレーダーやスイングトレーダーにとって重要なツールです。ただし、TAのルールは初心者には少し複雑に感じられるかもしれません。そこで、チャート、トレンド、逆転、指標などを理解するための初心者向けの便利なガイドをまとめました。

今回は、暗号通貨だけでなく、従来の市場でもテクニカルアナリストがよく使う、最も一般的なツールをいくつか紹介します。TAは、システムの背後にある心理状態を測るようなものなので、十分な歴史的市場データがあれば、何にでも適用することができます。

マーケットチャートの基本要素

マーケットチャートを目にしたことのある方は多いと思いますが、その見方を正しく理解することは投資において非常に重要です。チャートはそれぞれ見た目が異なることもありますが、必ず押さえておくべき要素として、以下の4つがあります。

  1. 銘柄と時間軸: まずは、どのような銘柄のチャートなのかを示す略称 (BTCならビットコイン、ETHならイーサリアム、Googleならアルファベット株など) と、チャートが分割されている時間単位 (例えば1日チャートなら各バーが1日を表現) を確認します。時間軸を変えることで、値動きの細かい動きを観察したり、大きな流れを把握したりと、異なる視点からチャートを分析することが可能です。
  2. インジケーター: 次はインジケーターと呼ばれる指標の表示タブです。インジケーターは、市場の動きをさまざまな計算式で分析し、新たな情報として視覚化してくれるツールです。トレンドの勢いや今後の値動きを予想するヒントを得ることができます。後ほど具体的なインジケーターを見ていきますが、基本的にはトレンドを見極めるための強力な武器となります。
  3. 価格と日付軸: 一般的にチャートの右側に縦軸で価格、下側に横軸で日付が表示されています。値動きの変化や期間を直感的に把握することができるでしょう。
  4. ツールバー: そして最後に、チャート画面の上部や側にあるツールバーです。こちらは、ラインを引いたり、チャート上に文字を入れたり、さまざまな分析用ツールを利用したりすることができ、トレンドをより明確に視覚化したり、分析結果をわかりやすく伝えるために活用します。

以上の要素はあくまで基本的なもので、チャートプラットフォームによってはたくさんの設定や機能が用意されています。これらを使いこなすことで、より細かな分析や予測が可能になります。しかし、どんなに優れたツールを使っても、最終的に何を見極めたいのかが明確でなければ意味がありません。その目的となるのが、「トレンド」です。

トレンドをつかむためのポイント

テクニカル分析(TA)の目的は、トレンドをつかむことです。トレンドが始まったときに気づくことはもちろん、トレンドが転換する兆候を探すことも重要です。

トレンドは、数分から数年まで、さまざまな期間で続くことがあります。市場の実際の動向を把握するためには、複数の時間軸を切り替えて確認することがよくあります。

トレンドは、大きく分けて3種類あります。

  • 上昇トレンド
  • 下降トレンド
  • 横ばいトレンド

それぞれのトレンドの特徴は、名前から想像できると思いますが、時間軸によって、トレンドが見えにくくなることもあります。例えば、ビットコインのチャートを見たときに、気に入らない場合は、時間軸を広げるとよいと言われています。なぜなら、長い時間軸で見ると、ビットコインは常に上昇トレンドを続けているからです。しかし、最近の2年間だけを見ると、ビットコインはさほど魅力的な資産に見えないかもしれません。

上昇トレンド、下降トレンド、横ばいトレンドのどれが形成されているのかを知ることは、1時間や1日の時間軸だけでなく、週や月の時間軸でも重要です。トレンドは永遠に続くわけではないことを覚えておきましょう。TAの格言に、「トレンドはトレンドであり続ける、それが終わるまでは」というものがあります。トレンドの転換を予測することが、テクニカルアナリストの希望です。

ただし、トレンドの転換を示す絶対的な指標はありません。あくまでも、可能性が高いかどうかを判断することになります。天気予報と同じで、絶対的な予測ではなく、ある程度の確率で起こり得ることを予測するのです。

トレンドの転換パターンとは?

トレーダーにとって、トレンドの転換点を見極めることは非常に重要です。トレンドの転換を見極めることで、より良い投資判断を行うことができるからです。

トレンドの転換点を見極めるためには、さまざまな方法があります。そのうちの一つに、リバーサルパターンと呼ばれるパターンを探す方法があります。リバーサルパターンとは、トレンドの転換を示す可能性のあるチャートパターンのことです。代表的なリバーサルパターンには、ヘッド&ショルダーパターンがあります。

ヘッド&ショルダーパターンは、上昇トレンドでも下降トレンドでも発生する可能性があり、その方向での価格変動の終わりを頻繁に示します。このパターンの名前は、3つの価格水準へのテストで構成されていることに由来しています。

ヘッド&ショルダーパターンは、トレンドの転換を示す可能性のあるパターンですが、必ずしも正確にトレンドの転換を予測できるわけではありません。他のリバーサルパターンや、インジケーターなどのツールを組み合わせて分析することで、より正確にトレンドの転換点を予測することができます。

移動平均線(MA)とMACD

トレンドの転換にはリバーサルパターンが役立つことをお話しました。今回は、もう一つの強力な分析ツール、インジケーターについて取り上げます。

インジケーターは、市場データ(主に価格と出来高)をさまざまな計算式に当てはめて新しい情報を生み出すツールです。これにより、トレンドの見極めや今後の動きを予想するための手助けを得ることができます。代表的なインジケーターを2つ見てみましょう。

1. 移動平均線 (MA)

移動平均線は、過去一定期間の平均価格を線で表したものです。例えば、日足のチャートで50日MAを使えば、過去50日の平均価格が線として表示されます。一般的に、価格が移動平均線の上昇トレンドにあれば上昇トレンドと考えられ、逆に下落トレンドにあれば下降トレンドと考えられます。

50日MA、100日MA、200日MAといった異なる期間の移動平均線を同時に表示させることで、より多角的にトレンドを把握することができます。また、価格が特定の移動平均線を抜けた時、または2種類の移動平均線が交差した時には、トレンドの転換を警戒するシグナルとなります。

2. MACD (Moving Average Convergence Divergence)

MACDは、複数の移動平均線の組み合わせやその乖離(かいり)を示すインジケーターです。通常、青色の線と赤色の線、そしてその距離を表す棒グラフで表示されます。

MACDは、トレンドの確認や反転の可能性を示唆してくれます。一般的に、青線が赤線の上にある状態は強気相場、赤線が青線の上にある状態は弱気相場と考えられます。また、2本の線が交差するタイミングなどもトレンドの転換に注目すべきポイントです。

さらに、2本の線の乖離が大きくなるほど、市場が買われ過ぎだったり、売られ過ぎだったりする可能性も示唆します。また、2本の線が交差しようとしたけど跳ね返った場合も、トレンド継続の可能性を示します。

以上は、2つのインジケーターの主な使い方ですが、他にもRSIやボリンジャーバンドなど、さまざまなインジケーターが存在します。インジケーターは未来を100%正確に予測するものではありません。あくまで、トレンド把握や分析の補助ツールとして使いましょう。

複数のインジケーターを組み合わせて使うことで、より客観的な分析を行うことができます。インジケーターはあくまでも一つの情報源です。最終的な投資判断は、ファンダメンタル分析や他のテクニカル分析と合わせて総合的に下しましょう。

ファンダメンタル分析とは?:ファンダメンタル分析とは、経済指標やニュース、企業の財務状況など、投資対象の基本的な要素を分析することで、将来の価格を予測する手法

まとめ:基本的な要素を理解した上で、他の分析手法と合わせて利用する

アナリスト マイク・マクグローン ビットコイン, ビットコイン暴落

これらの基本要素を学べば、トレンドの方向性や転換の可能性を把握できるようになり、より良い投資判断を行うことができるようになります。

ただし、テクニカル分析はあくまでも1つの分析手法であり、100%正確な予測をすることはできません。そのため、インジケーターなどのテクニカル分析ツールは、あくまでも一つの情報源として活用し、最終的な投資判断はファンダメンタル分析や他の分析手法と合わせて慎重に行うことが重要です。まずは基本的な要素を理解した上で、さまざまな手法を試しながら、自分に合った手法を探していくことが重要です。

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2020年よりBTC投資をはじめる。同時に、暗号資産ブログとSNSの運用を開始。DeFiでの資産運用・Play to Earnゲーム・国内NFTへの投資も積極的に行う。メタバースに深い関心があり、「メタバースへの移住」が目標。
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