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楽天ウォレットと暗号資産取引所の手数料を比較する

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著者:
Shota Oba

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編集:
Shigeki Mori

30日 8月 2024年 08:35 JST
Trusted-確かな情報源

暗号資産の取引を始める際、取引所の手数料の違いは非常に重要な要素です。日本国内で利用可能な暗号資産取引所の中でも、楽天ウォレットは特に注目されています。楽天ウォレットの手数料が他の取引所と比べてどのような位置にあるのかを明確にするため、本記事では楽天ウォレットと主要な暗号資産取引所の手数料を比較し、そのコストパフォーマンスについて解説します。

楽天ウォレットとは?基本機能と特徴を解説

楽天ウォレットは、楽天グループが提供する暗号資産取引サービスで、特に楽天ポイントを使って暗号資産を購入できる点が大きな特徴です。スマートフォンアプリを介して、いつでもどこでも簡単に取引を行うことができ、初心者でも手軽に暗号資産の取引を始められます。

  • 楽天ウォレットでは、現物取引と証拠金取引(レバレッジ取引)の2種類の取引が提供されています。
    • 現物取引:
      • ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を直接購入し保有する形式。
      • 取引手数料や入金手数料が無料。
    • 証拠金取引:
      • 少ない資金で大きな取引を行えるため、リスクを取りつつ高いリターンを狙うトレーダー向け。
  • 楽天ウォレットのユニークな機能として、楽天ポイントを暗号資産に交換できる点が挙げられます。
    • 100ポイントからビットコインやイーサリアムなどの主要な暗号資産を購入可能。
    • 現金を使わずに投資を始められるため、初心者にも非常に利用しやすい。
    • 購入した暗号資産は、楽天キャッシュにチャージして楽天市場での買い物に利用可能。
  • セキュリティ面でも、楽天ウォレットは高い水準を維持しています。
    • 金融庁に登録された業者であり、信頼性が高い。
    • 顧客資産の信託保全やコールドウォレットによるオフライン管理を実施。
    • 二要素認証などの最新のセキュリティ対策が施され、多くのユーザーが安心して利用可能。
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また、MMD研究所が行った「2023年仮想通貨(暗号資産)に関する調査」によると、楽天ウォレットは「利用したことのある仮想通貨(暗号資産)取引所サービス」で第1位に選ばれました。この結果からも、楽天ウォレットがユーザーにとって信頼され、利用されているサービスであることが分かります。

関連記事:楽天ポイントでビットコインを運用するコツ

取引可能銘柄

楽天ウォレットで取引可能な暗号資産の銘柄は以下の通りです:

銘柄名称取引形式
BTCビットコイン現物取引・証拠金取引
ETHイーサリアム現物取引・証拠金取引
BCHビットコインキャッシュ現物取引・証拠金取引
XRPリップル証拠金取引のみ
LTCライトコイン証拠金取引のみ
XLMステラルーメン証拠金取引のみ
XTZテゾス証拠金取引のみ
DOTポルカドット証拠金取引のみ
ADAカルダノ証拠金取引のみ

楽天ウォレットのメリットとデメリット

ビットコイン BTC

メリット

楽天ウォレットの最大のメリットは、楽天ポイントを利用して暗号資産を購入できる点です。楽天ポイントを日常的に貯めている楽天経済圏のユーザーにとって、貯めたポイントをそのまま投資に回せる利便性が魅力です。また、取引手数料や入金手数料が無料で、楽天銀行とのスムーズな連携により、リアルタイムでの入出金が可能な点も大きな利点です。さらに、土日祝日も含めて365日24時間取引が可能であり、忙しいユーザーでも時間を問わずに取引を行うことができます。

デメリット

一方で、楽天ウォレットにはいくつかのデメリットもあります。まず、取扱暗号資産の種類が少ないことが挙げられます。現物取引が可能な銘柄は少なく、他の取引所と比較すると選択肢が限られています。また、スプレッド(売値と買値の差額)が広いこともデメリットで、取引コストが実質的に高くなる可能性があります。さらに、レンディングサービスが提供されていないため、長期的な資産運用には不向きと判断することもできます。また、楽天ウォレットでは取引所形式の取引ができないため、できるだけコストを抑えたい投資家には他の取引所の利用を検討する方が良いかもしれません。

楽天ウォレットは、楽天ポイントを活用して気軽に暗号資産投資を始めたいユーザーにとって非常に便利なプラットフォームですが、多様な暗号資産に投資したい、あるいは長期的に資産運用を考えている場合は、他の取引所との併用を考えることもおすすめです。

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関連記事:円高が進むとビットコインはどうなる?|円安・円高と暗号資産の関係

楽天ウォレットと暗号資産取引所を手数料で比較する

国内取引所 vs 楽天ウォレット:手数料比較

項目販売所/取引所対応楽天ウォレットCoincheck(コインチェック)bitFlyerGMOコインDMM BitcoinbitbankZaifBITPOINTSBI VCトレードLINE BITMAXOKCoinJapan
入金手数料無料銀行振込:無料
コンビニ入金:770〜1,018円
クイック入金:770円〜
50万円以上:入金金額×0.11% + 495円
銀行振込:無料
クイック入金:無料~330円
無料無料無料無料無料無料無料銀行振込:無料(振込手数料は自己負担)
出金手数料300円407円220~770円無料無料550円/770円
(3万円以上)
385円/770円550円/770円無料110円/400円100万円未満:407円
100万円以上1000万円未満:770円
1000万円以上:1320円
暗号資産入金手数料無料無料無料無料無料無料無料無料無料無料無料
暗号資産送金手数料0.001 BTC変動手数料制0.0004 BTC無料無料0.0006 BTC0.0001〜0.01BTC無料無料0.001 BTC暗号資産ごとに異なる(ユーザーが自由に設定)
※OKCoinJapanユーザーへの送金手数料は無料
取引所手数料販売所と取引所の対応販売所のみ対応無料(販売所と取引所両方対応)一部無料(一部は詳細公式HP参照、取引所あり)販売所…無料
取引所…Maker:-0.01%, Taker:0.05%(BTC, ETH, XRP, DAI)
Maker:-0.03%, Taker:0.09%(その他)
無料(販売所のみ対応)銘柄により変動(BTC/JPY
Maker:-0.02% Taker:0.12%)
無料(販売所と取引所両方対応)無料(販売所と取引所両方対応)無料(スプレッドあり、取引所あり)
Maker:-0.01%
Taker:0.05%
販売所のみ対応現物(取引所):Maker 0.02~0.07 %
Taker 0.06~0.14%
現物(販売所):無料(スプレッドあり)

楽天ウォレット vs コインチェック:手数料と使いやすさを比較

手数料

  • 楽天ウォレット: 販売所形式のみを提供し、取引手数料は無料ですが、スプレッドが発生し、これが実質的な手数料となります。日本円の出金手数料は300円で、暗号資産の送金手数料はビットコインの場合0.001BTCです。
  • コインチェック: 販売所と取引所の両方を提供しており、取引所での取引は手数料が抑えられています。日本円の出金手数料は407円で、ビットコインの送金手数料は0.0005BTCと楽天ウォレットより安価です。上場銘柄数も多く、選択肢が豊富です。

使いやすさ

  • 楽天ウォレット: 楽天ポイントを暗号資産に交換できるのが最大の強みで、楽天経済圏のユーザーには特に便利です。しかし、提供される機能は限られており、上級者向けのオプションは少ないです。
  • コインチェック: 直感的なインターフェースを持ち、初心者から中級者まで幅広いユーザーに対応しています。自動積立機能やNFT市場、レンディングなどの追加機能も豊富で、総合的に見て使いやすさに優れています。

楽天ポイントを利用したいユーザーには楽天ウォレットが適していますが、手数料や機能の充実度を重視するなら、コインチェックがより優れた選択となるでしょう。​

関連記事:コインチェックIEOのメリット・デメリットと始め方

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楽天ウォレット vs ビットフライヤー:手数料とセキュリティを比較

手数料

  • 楽天ウォレット: 販売所形式のみ対応。取引手数料は無料ですが、スプレッドが広く実質コストは高めです。出金手数料は固定で300円、暗号資産の送金手数料も比較的高く設定されています。
  • ビットフライヤー: 販売所と取引所の両方を提供。取引所の手数料は0.01%~0.15%で、販売所のスプレッドも広めです。出金手数料は最大770円で、送金手数料もやや高めです。

セキュリティ

  • 楽天ウォレット: 楽天グループの信託管理を通じて、ユーザー資産を分別管理し、高度なセキュリティを提供。楽天経済圏内での取引が可能で、ポイントを活用した安全な取引ができます。
  • ビットフライヤー: 多層防御システムとコールドウォレットを利用して、資産を保護。資産の分別管理も徹底しており、セキュリティ面で国内トップクラスです。

楽天ウォレットは手数料面ではビットフライヤーに劣ります。一方、ビットフライヤーは高いセキュリティが魅力で、頻繁に取引するユーザーに適していると言えるでしょう。

関連記事:ビットコイン保有者ランキング2024:最もBTCを保有するユーザーは?

楽天ウォレット vs ビットバンク:手数料と取扱通貨を比較

手数料

  • 楽天ウォレット: 販売所形式のみ対応。取引手数料は無料ですが、スプレッドが広く実質的なコストは高めです。出金手数料は300円。
  • ビットバンク: 取引所形式を採用しており、取引手数料は銘柄により異なります。ビットコイン/円ペアでは、メイカー手数料が-0.02%、テイカー手数料が0.12%と、手数料を抑えた取引が可能です。
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取扱通貨

  • 楽天ウォレット: 現物取引はビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュの3銘柄のみ。証拠金取引を含めると、リップルやライトコインを加えた9銘柄が取引可能です。
  • ビットバンク: 圧倒的に多い38銘柄を取り扱っており、主要なアルトコインを含む幅広い選択肢を提供しています。

総合的に、楽天ウォレットはシンプルで使いやすさに優れていますが、取扱通貨の数や取引手数料の面ではビットバンクに劣ります。多様な暗号資産へのアクセスを重視するなら、ビットバンクが適しています。

関連記事:ビットコインドミナンスとは?初心者投資家にもわかりやすく解説

楽天ウォレットの独自の強み:楽天ポイントとの連携

楽天ウォレットの独自の強みの1つは、楽天ポイントとの多様な連携です。楽天市場や楽天カードなどの楽天グループのサービスを利用して貯めた楽天ポイントを、現物取引に対応する暗号資産に交換できる「ポイント交換サービス」と、ビットコインの価格変動に連動する擬似的な投資体験ができる「ポイントビットコイン」という2つの異なるサービスを提供しています。

ポイント交換サービスでは、貯めた楽天ポイントを1ポイント=1円相当で、最低100ポイントから暗号資産に交換できます。これにより、日常生活で自然に貯まったポイントを使って、手軽に暗号資産取引を始めることができます。

一方で、ポイントビットコインは、実際にビットコインを購入するわけではなく、楽天ポイントを利用してビットコインの価格変動に連動するポイントの増減を楽しむサービスです。ビットコインの価格が上昇すればポイントが増え、下落すれば減る仕組みで、投資初心者でもリスクを抑えながら、ビットコイン運用の感覚を体験できます。

これら2つのサービスにより、楽天ウォレットはユーザーの多様なニーズに応える柔軟なポイント活用を実現しています。

まとめ

楽天ウォレットは、楽天ポイントを活用できる点で特に楽天経済圏のユーザーにとって利便性が高い取引所です。しかし、取扱通貨の数や取引手数料の面では他の取引所に劣る部分もあります。手数料のコストパフォーマンスやサービス内容を総合的に考慮し、自分の投資スタイルに合った取引所を選ぶことが重要です。楽天ウォレットはシンプルさと使いやすさが魅力ですが、より多くの銘柄に投資したい場合やコストを重視するなら、他の取引所も検討する必要があるでしょう。

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