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新規暗号資産公開(ICO)とは?メリットやデメリット、ユースケースについて

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著者:
Ikkan Kawade

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編集:
Shigeki Mori

23日 1月 2024年 22:00 JST
Trusted-確かな情報源

ICOとは、Initial Coin Offeringの略で、ブロックチェーン技術を活用した新規プロジェクトの資金調達方法のことで、新規公開株(IPO)となぞらえて「新規暗号資産公開」と訳されます。ICOに参加することで、新しいプロジェクトの成長をサポートし、トークンの価値上昇による収益を得ることができます。ICOは、従来の資金調達方法に比べて、資金調達のハードルが低い点や、従来の資金調達と比較してもスピーディにプロジェクトを進行できるといったメリットがあります。

そこで本記事では、ICOとは何か、そのメリットやデメリット、ユースケース(実例)について解説します。ICOに興味がある人はぜひ最後までご覧ください。

ICOとは?

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ICOは(Initial Coin Offering)とは、新しい暗号通貨を発行し、そのプロジェクトへの出資金を集める方法です。また、クラウドセールやトークンセールと呼ばれることもあります。

プロジェクトの開発者が新しいコインやトークンを作成し、それらを直接一般向けに提供することで、迅速な方法で資金調達できるのが特徴。投資家は将来的なリターンを期待してトークンを購入します。ICOはブロックチェーン技術の進展とともに人気を集めており、多くの暗号通貨プロジェクトですでに実施されています。Web3型の新しい資金調達方法として、今後もひろいく普及していく可能性が高い仕組みと言えるでしょう。

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ICOとIEOは似ていますが、IEOはトークンの販売は暗号資産取引所が行い、ICOは企業やプロジェクトが直接投資家から資金調達を行う方法です。

ICOのメリット

ビットコインマイニング 暗号資産

ICOのメリットについて解説します。

  • 資金調達のハードルが低い
  • 世界中の投資家から資金調達できる
  • 投資家は、大きなリターンを得る可能性がある

ICOのメリット①:資金調達のハードルが低い

ICOの最大のメリットは、資金調達のハードルが低いことです。従来の株式発行による資金調達(IPO)では、証券取引所への上場審査や、投資家への情報開示などの手続きが必要となり、資金調達にかかるコストや時間がかかるといった問題がありました。

しかし、ICOでは、このような手続きが不要なため、比較的低コストでスピーディーに資金調達を行うことができます。具体的には、ICOを行うプロジェクトは「ホワイトペーパー」を作成し、トークンセールを実施するだけで完了します。ホワイトペーパーには、トークンの概要やプロジェクトの目的、資金使途などが記載されており、投資家はこれを参考にしてトークンを購入するかどうかを判断するため、IPOに比べて、ICOは資金調達のハードルが低いというメリットがあります。

ICOのメリット②:世界中の投資家から資金調達できる

ICOのもう1つのメリットは、世界中の投資家から資金調達できる点です。ICOは、インターネットを通じて世界中の投資家から資金調達を行うことができるため、国内のIPOでは難しい海外からの資金調達も可能となります。

ICOを行うプロジェクトは、トークンセールを海外の取引所やプラットフォームで実施することで、世界中の投資家からトークンを購入してもらうことが可能となります。ブロックチェーンを使い、世界中の投資家から資金調達を行うことで、より多くの資金を調達し、スピード感をもって事業の成長を加速させることができるのが大きなメリットの1つです。

ICOのメリット③:投資家は大きなリターンを得る可能性があ

投資家はICOトークンを購入することで、プロジェクトに早期から投資を行うことができます。投資家は、ICOで購入したトークンを、将来的に高値で売却することで、キャピタルゲインを得ることができ、一般的にICOは上場時に数十倍のリターンをだず場合が多いです。

そのままトークンの価値が上昇すれば、投資家は投資した金額を大幅に上回る利益を得られる可能性があるため、ICOは人気の投資方法としても有名になっています。

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ICOのデメリット

ICOのデメリットについても解説します。

  • 詐欺や不正行為のリスクがある
  • 価格変動リスクが大きい

ICOのデメリット①:詐欺や不正行為のリスクがある

ICOは、詐欺や不正行為のリスクがあるというデメリットもあります。

ICOでは、投資家から資金を集めるために、プロジェクトの概要やビジネスモデルなどを説明しますが、この説明が虚偽であったり、不正行為が行われていたりする可能性があります。プロジェクトの実現可能性やビジネスモデルが過大に説明されていたり、トークンの活用方法が明確にされていない場合も多々あるため、その点には十分な注意が必要です。

ICOのデメリット②:価格変動リスクが大きい

トークンは、将来的にさまざまな用途に活用される可能性があるため、価値が上昇する可能性がありますが、トークン価格が大幅に下落する可能性もあります。

ICOに参加した投資家は、上場時に一気に売却する可能性が高いため、大きく値崩れするケースも多いです。その場合、投資家はトークンの価値を評価することが難しいため、価格変動が激しいタイミングで新たに追加投資するのはオススメしません。投資をする際は、必ず余剰資金で投資を行ないようにしましょう。

ICOの代表的な実例

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ICOの代表的な実例を紹介していきます。

  • イーサリアム
  • テレグラム

ICOの実例①:イーサリアム

イーサリアムは、2014年に開催されたICOで、約3万1500BTC(当時約16億円)の資金調達に成功しました。イーサリアムは、ICOによって資金調達を行い、その後、多くの企業がイーサリアム上でスマートコントラクトを実行するために利用しています。

現在では、イーサリアムを利用して独自の暗号資産を発行することができ、また、分散型アプリケーションの開発と普及に重要な役割を果たしているため、イーサリアムのICOは史上最高のICOのひとつと言われています。

ICOの実例②:テレグラム

テレグラムは、2018年に、史上最大となる約17億ドル(約1,870億円)の資金調達に成功したICOの代表例です。

テレグラムは、世界中で2億人以上のユーザーを抱える、人気メッセージアプリ。テレグラムは、プライバシー保護やセキュリティに優れた機能を備えていることで、多くのユーザーから支持されており、当時のICOには参加条件があったにも関わらず、多くのICO参加希望者がいました。

テレグラムは、ICOを通じて調達した資金を、独自のブロックチェーンプラットフォーム「Telegram Open Network(TON)」の開発に充てています。TONは、高速かつスケーラブルなブロックチェーンプラットフォームであり、テレグラムのメッセージング機能を拡張する目的で開発され、国内の取引所ビットポイントにも2023年10月に上場しました。

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ICOに参加する方法

ICOに参加する方法について解説します。

  • 参加に必要な暗号通貨を購入
  • ICOの情報収集
  • 公式ページからICOに参加

ICOに参加する方法①:参加に必要な暗号通貨を購入

COに参加するには、まず参加に必要な暗号通貨を購入する必要があります。ICOでトークンを購入するためには、通常、ETH(イーサリアム)などの暗号通貨を使用するケースが多いです。

ICOに参加するプロジェクトが発行するトークンが、どの取引所に上場されるかは、事前に確認しておきましょう。

ICOに参加する方法②:ICOの情報収集

ICOに参加する前に、必ずプロジェクトのホワイトペーパーを読み、投資の判断を行いましょう。ホワイトペーパーには、プロジェクトの概要やビジネスモデル、トークンの活用方法などが記載されています。

ホワイトペーパーを読み、プロジェクトの実現可能性やトークンの価値向上の可能性を評価し、また、プロジェクトのチームメンバーやバックグラウンドなども必ず確認しておきましょう。

ICOに参加する方法③:公式ページからICOに参加

情報収集を行った後、ICOに参加するためには、プロジェクトの公式ウェブサイトにアクセスし、指示に従って必要な手続きを行います。これにはアカウントの作成、身元確認のプロセス、そして資金の送金が含まれることが多いです。公式ページの指示に従い、正確に手続きを進めてください。

まとめ:ICOはWeb3型の新しい資金調達方法

暗号フロー, ビットコイン(BTC)

本記事では、ICOとは何か、そのメリットやデメリット、実例について解説しました。ICOは、ブロックチェーン技術を活用した資金調達方法です。ICOに参加することで、新しいプロジェクトの成長をサポートし、トークンの価値上昇による収益を得ることができます。従来の資金調達方法に比べて、手続きが簡易で、少額から投資できるメリットがある一方、トークンの価値が下落する可能性があるといったリスクも存在します。

今後、ICOの規制が整備されることで、詐欺や不正行為のリスクが軽減され、より安全にICOに参加できるようになることが期待されます。ICOの仕組みは画期的であるため、今後もWeb型の新しい資金調達方法として普及していくでしょう。

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