マイクロストラテジーは2026年6月29日、ビットコインを静的な保有資産ではなく柔軟な資本リソースとして取り扱うための「デジタルクレジット資本フレームワーク」を発表した。
今回の計画は、12億5000万ドル規模のビットコインマネタイズ(現金化)プログラムと、優先証券および普通株式にそれぞれ10億ドル規模の自己株式取得枠の承認が中核となる。これは同社がビットコイン準備資産と関連する負債の管理方法を進化させた一歩と位置付けられる。発表を受けてストラテジーのMSTR株はプレマーケットで約7%上昇した。
ストラテジー、12億5000万ドルの現金化計画でビットコイン資本運用会社へ転換
マイクロストラテジーは2026年6月28日時点で米ドル準備金を25億5000万ドルに引き上げた。該当準備金は優先株配当と利払費用専用であり、取締役会のポリシーにより最低12カ月分を維持する必要がある。
現状の年間負担額は約17億6000万ドルで、準備金は約17.4カ月分を確保できる水準にある。
同社は、新たなマネタイズプログラムや資本市場での調達により、必要時には準備金の補充が可能と説明した。
「ストラテジーはMSTR株の発行について、株価が1倍の修正純資産価値(mNAV)付近で取引される際には特に慎重な姿勢を維持する方針」と発表文の一部で説明した。
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現金化と自己株式取得の手段
取締役会は、米ドル準備金の構築・再充填を目的に、最大12億5000万ドル相当のビットコイン売却を認める「ビットコインマネタイズプログラム」を承認した。
追加売却分については、配当・利払いの原資や、株式発行より有利と判断した場合の自己株式取得資金にも活用できる。
さらに、デジタルクレジット優先証券とクラスA普通株式についても、それぞれ最大10億ドルまでの自己株式取得枠を設定した。
これらのプログラムは市場の混乱時でも執行可能であり、米ドル準備金を取り崩すことはない。
配当調整と発行規律強化
ストラテジーは変動利付Aシリーズ永久ストレッチ優先株の定例配当利回りを2026年7月1日以降の基準日分から12.00%に引き上げた。
経営陣は、株価が額面100ドル付近で推移するよう、当該利率を毎月見直す方針も示した。
普通株発行についても、特に修正純資産価値の1倍付近かそれ以下で取引される場合は、発行規律を一段と強化する姿勢を強調した。
資本管理手法の構造的転換
同社は長年、当初は株式資金、後に「デジタルクレジット」として優先株発行を活用したビットコイン財務戦略を維持してきた。
今回の6月29日フレームワークによって、長期保有の基本方針を維持しつつ、負債最適化や資産の選択的な現金化などを明示的に位置付ける新たな仕組みが加わった。
保護された現金準備、現金化上限の明確化、自己株取得枠を組み合わせることで、同社は新たな株式発行に頼らず、市場環境に応じ柔軟に資本構成を調整できる体制となる。
今後の見通し
ストラテジーは、重要な現金化の実施や関連するバランスシート更新について、8-K標準開示書式で対外公表する予定。
今後数カ月にわたり、市場関係者は自己株式取得の進捗や$STRC配当利率の変更動向を注視することになる。
本フレームワークによって、ビットコイン関連債務の管理と財務基盤の確保を両立する組織的な道筋を示した。









