英フィナンシャル・タイムズ(FT)が27日報じたところによれば、ChatGPTの開発元OpenAIは元アップルのサー・ジョニー・アイヴデザイン責任者とソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長とともに「AIのiPhone」の制作を掲げ、AIを駆使した端末を開発する会社の立ち上げに向け協議をしているという。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは19年、Appleを退社したアイヴ氏が設立したLoveFromに対しChatGPTを使った最初の消費者向けデバイスを開発するよう依頼したという。検討されているデバイスは、iPhoneが大衆市場にモバイルインターネットの革新をもたらしたように、AIとの対話を通じて「より自然で直感的な」ユーザー体験ができるデバイスの開発を目指しているという。
SBGの孫氏も協議の一部に参加し、10億ドル(約1500億円)以上を投資する方針だ。同氏らは、3社の人材や技術を結集したベンチャー企業の設立を検討しているという。孫氏は議論で、SoftBankが90%の持ち分を持つ英半導体設計大手Armに同プロジェクトの中心的な役割を果たすよう提案しているという。SBGはこれまでもAI事業に積極的に投資を行ってきた。アルトマンCEOと孫氏はこれまでも積極的に交流していることが報じられている。
FTによれば、議論は本格的だが、まだ「初期段階」にあり、多くのアイデアが検討中で合意には至っていないという。新会社に関する正式な発表が行われるまで数ヶ月かかると見られており、ハードウェア製品のリリースには数年を要する可能性があるという。
ウォールストリート・ジャーナルによれば、OpenAIは株式売り出しを検討中で、企業価値は800億から900億ドルと見積もっている。これが実現すれば、OpenAIは世界で最も価値のあるスタートアップとなる可能性がある。しかし、印FirstPostの8月の報道では、同社の日々の運営コストが70万ドルと高額で、約540億円の損失が出ているとされる。それでもサム・アルトマンCEOは、今後の収益増加を投資家に約束しており、2024年には10億ドルの収益を見込んでいる。一方でOpenAIは8月、米ソフト開発新興企業Global Illuminationを買収。OpenAI創業以来初の公開企業買収となり、買収総額などの詳細は非公表としている。
ChatGPTはブラウジング機能が復活
OpenAIは28日、ChatGPTにネットブラウジング機能を使ったプロンプト回答機能を追加。同機能では最新情報を含む情報からの参照が可能となる。同社は以前ブラウジング機能を搭載していたが、有料記事が読めてしまうなどの問題から7月に廃止していた。同社は25日には、ChatGPTに音声・画像認識および、発話機能が搭載されたと発表してた。同複数機能は今後2週間以内にサブスクリプションユーザー「Plus」および「Enterprise」に提供されるという。加えて同社は21日、ChatGPTの文章から画像を生成する新モデル「DALL・E 3」を発表しており、PlusおよびEnterpriseのユーザーは、10月よりDALL・E3の利用が可能になるという。
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