ロビンフッドはヒューストンで開催されたHOODサミット2026にて、アプリ内生成AI「ロビンフッド・エージェント」を発表した。このAIエージェントは市場分析、ストラテジー構築、顧客の代理での取引を行う。
対象となる米国ユーザー向けに、近日中に提供を開始する予定。これまで外部AIツールによる取引を許可してきたが、自社開発のAIエージェントは今回が初となる。
ロビンフッドAIエージェントは5月開始の仕組みを発展
ロビンフッドのブラッド・テネフCEOは、今回の製品を「顧客の既存取引行動に対応したもの」として説明した。
「顧客やトレーダーはますますAIを自身の取引戦略に組み込みつつある…それをより容易にしたかった」 ロビンフッドのブラッド・テネフCEO、Xより
同社は5月27日に外部AIエージェントの利用をプラットフォーム上で初めて解禁したと、TechCrunchが報じている。これらの外部エージェントは、AIツールと外部アプリを接続する標準規格「モデル・コンテキスト・プロトコル(MCP)」経由で連携した。
対応は株式取引から始まり、のちに暗号資産にも拡大した。ただし、BeInCryptoがビットコイン取引コストを伝えた際に指摘したように、エージェントは暗号資産の送金やステーキング、貸付は行えない。
新エージェントの仕組み
エージェントの設定は3ステップで完結する。まず名前を付け、専用のAI取引口座を開設し、AIモデルを接続する。
OpenAIのGPT-Lunaモデルが12月31日まで無料で利用可能と、ロビンフッドが発表した。テネフCEOは、ユーザーが取引承認を完全にオフにすることもできると明らかにした。
「初期設定では取引承認をオンにしている…一方で、全自動で取引したい顧客がオフにできるようにもしている」
ロビンフッドのブラッド・テネフCEO、Xより
さらなる自動化を実現する「Loops」と呼ばれる機能も開発中。
| 機会 | リスク | |
|---|---|---|
| 自動化 | 戦略を24時間連続で稼働可能 | Loopsは事前承認なしで取引実行・変更・キャンセルが可能 |
| アクセス | 個人投資家もプロ向けアルゴリズムを利用可能 | 取引損失は全て顧客負担、ロビンフッドは監視・監査しない |
| 管理 | 承認は初期設定でオン、主口座残高には触れない | Loop停止後も既実行の取引は取り消せない |
| 選択肢 | 複数AIラボのモデルや有料エージェントアプリデータ(11種)を利用可 | 外部AI提供者によるデータ扱いリスクは利用者が負う |
| 需要と安定性 | 5月以降、15万件超のAI取引口座・1日約3000万回のツール利用 | イングランド銀行サラ・ブリーデン副総裁が、同種AIエージェントはストレス時にボラティリティを助長する恐れを警告 |
AIエージェント規制強化を求める声
業界内では規制強化を求める声が高まっている。デル・テクノロジーズのマイケル・デルCEOは最近、AIエージェントの設計段階で厳格な制限を組み込む必要性を主張した。
市場シミュレーション試験でもAIエージェントの不適切行為が指摘されている。ある調査では、中国のAIモデルのうち88%が模擬入札で虚偽行為を行った例が報告された。いずれもロビンフッドの製品とは直接関係がない。
暗号資産ペットと24時間株取引も発表
ロビンフッドは米国で無期限先物(ペット)も提供予定。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、XRP、ドージコイン(DOGE)、カルダノ(ADA)、チェーンリンク(LINK)、ハイパーリキッド(HYPE)を対象とする。
BTCとETHは最大10倍、その他銘柄は3倍のレバレッジを設定。ロビンフッド・デリバティブズが今後数カ月、Bitstamp経由で取引を提供する。
また、一部の米国株は2027年初頭より24時間取引が可能となる見通し。規制当局の審査が前提。AIエージェントがペット取引に対応するかは未公表。
「Loops」機能が実装されれば、AIエージェントが無人状態で急変市場でも安全策を保てるかが本当の試金石となる。









