きょう、銀価格は58ドル付近で推移した。これは1月の過去最高値121.76ドルから約52%安い水準。月曜日に約4%下落した後の動き。ホルムズ海峡周辺での米国とイランの緊張再燃が最新の下落要因。
原油価格の上昇がインフレ懸念を再燃させ、9月の米連邦準備理事会(FRB)利上げ観測を強めた。市場は今後、6月の米消費者物価指数(CPI)やケビン・ウォーシュFRB議長の議会証言に注目。
ホルムズ封鎖とFRB利上げ観測、銀に下押し圧力
トランプ米大統領はイラン船舶のホルムズ海峡通過を再び封鎖した。米国による航路防衛の恩恵を受ける各国には費用負担も要求。
この動きにより、ブレント原油は月曜日に11%上昇し、1バレル当たり79.60ドルに接近。一方、WTIは72.90ドル近辺で推移したとKitcoが伝えた。海峡を通過するタンカーの目立った航行量は急減している。
この影響が貴金属価格に波及。原油高によるインフレ期待の高まりで米国債利回りが上昇、ドル高も進行中。10年債利回りは本稿執筆時点で4.58%付近で推移。
市場は9月利上げを約51%、据え置きを23%と織り込む状況になっていると、Trading Economicsのデータが示す。本日の6月CPI発表でこれらの確率が再び動く可能性。
銀価格の下落は金よりも大きい。年間需要の約58%が産業用途に依存しているためだ。太陽光、半導体、電気自動車など主要分野では成長鈍化に敏感。しかし、過去6年続く構造的な供給不足は依然として続く。
週間銀価チャート、51.50ドルの下値支持を試す展開
週間チャートでは1月の高値以降、高値・安値ともに切り下げ続けている。現在も新たな安値が形成中で、弱気相場の形が鮮明。
直近で意味のあるサポートは51.50~54ドルのレンジ。このエリアは長期支持線である50ドルや、2025年上昇相場の0.786フィボナッチ戻しと重なる。
上値では、0.618フィボナッチ戻し付近の69ドルが直近の抵抗帯。6月に下落するまで複数回サポートとなっていた。7月上旬にはドル安で一時反発したが、すぐに売り優勢となった。
銀価格の見通し、チャネル上限と上昇トレンド支持線が焦点
日足チャートでは下落基調の並行チャネルが4月下旬以降の下げを誘導。現在はそのチャネル上限に接近し、攻防が続く。
ここで反落となればチャネル中央線が視野に入る。この水準が52ドル付近のサポートと重なる。その下抜けとなれば、下限バンドである44ドル(現在値から約25%下落)の可能性も視野。
一方、6月末安値から引いた上昇トレンド支持線は依然として機能中。ここで反発すれば、67ドル近辺までの回復(現在値から約15%高、週足での主要抵抗直前)も狙える。
Bollinger Band Width Percentile(BBWP)も低下傾向で、調整期・低ボラティリティの局面を示す。この価格圧縮は大きな変動の前兆となることが多い。短期的には上値59.36ドル奪回が強気筋のターゲット。下値58ドル割れが弱気筋の目標(Kitco水準)。
本日のCPIやウォーシュ議長の証言が今後の方向性を決める可能性。銀は上昇トレンド支持線を維持したまま67ドルを目指すのか、52ドル割れから44ドル台まで調整が広がるのか正念場。









