ソロモン諸島中央銀行(CBSI)とブロックチェーン技術開発企業のソラミツはこのほど、経済産業省の新興国DX等新規事業創造推進支援事業費補助金を活用して中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験(PoC)を開始した。
同実証ではソラミツが提供するシステムを利用し、CBSI は個人間・企業間送金・店舗での支払い、銀行間・越境決済などのユースケースの試験を実施している。CBSIは3日、CBDC発行に必要な「CBSI(修正)法2023」を制定し、10月17日にソラミツとの間で実証実験契約を締結。28日の式典では、ソロモン諸島首相、財務大臣、中央銀行総裁らが出席し、CBDCのデモンストレーションが行われた。ソガバレ首相は、CBDCが経済発展や技術開発に貢献すると述べ、フィジー、バヌアツなどの太平洋諸島国の中央銀行も参加した。
29日の第38回大洋州中央銀行総裁会議では、日本政府内閣官房・ソラミツが参加し、CBDCの影響やメリットを説明。CBDCシステム「Bokolo Cash」は、ソラミツのハイパーレジャー・イロハ・バージョン2を活用して構築された。実証実験参加者は、Bokolo Cashウォレット・アプリを使ってCBDCを管理し、QRコードをスキャンして即時支払いが可能。eKYCを含む国際基準の本人確認システムも搭載されている。ソラミツが開発した「Fearless Wallet」とSORAパブリック・ブロックチェーン・ネットワークを利用した国際送金の実証実験が行われており、ソロモン諸島の参加者がBokolo Cashを使って、SORAネットワークを介して海外への送金をテストする機会が提供されている。
ソラミツはこれまでも、カンボジア国立銀行のデジタル通貨システム、会津大学の学内通貨、BCA銀行の本人確認プロトタイプなど、多岐にわたるブロックチェーン技術開発を行っている。同社は7月、ブロックチェーンを活用したCBDCとステーブルコインの相互交換による、クロスボーダー(越境)決済およびEコマースの開発プロジェクトチーム『睦〜MUTSUMI〜』を発足していた。
日本円CBDCへの取り組みは?
日本銀行は7月、日本の金融・暗号資産関連会社を含む複数社とともにCBDCフォーラムを開催。スターテイルラボや暗号資産取引所コインチェックやブロックチェーンの相互接続用ミドルウェア開発を行うDatachainなども参加している。日銀が進めるCBDCの実証実験は、4月より「パイロット実験」へ進むとを2月に公表していた。
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