英大手スタンダートチャート銀行は29日、かつて同行が予測したビットコイン(BTC)価格が10万ドルに到達するとの見解を堅持した。見解は同社ジェフ・ケンドリックデジタル資産リサーチ部門責任者率いるチームによるもので、報道関係者によって明らかになった。
ケンドリック氏のチームは、米国での複数のビットコイン現物上場投資信託(ETF)承認が主要因となり、ビットコインが上昇トレンドを引き起こすと指摘。同氏らは、申請されているETFが「予想よりも早期に承認される可能性がある」と分析した。24年第1四半期までに、ビットコインとイーサリアムの両方の現物ETFが承認されると予想し、「機関投資家に対する新たな投資チャンスを提供するだろう」と述べた。
同氏らはビットコイン価格の値動きについて「現在の市場動向は予想通りに進んでいる」と主張。ビットコインの暗号資産市場での地位は変わらず、ビットコインドミナンスは4月の45%から50%に増加していると指摘した。本稿執筆時点でのビットコインドミナンスは53.4%となっている。
同行は4月、ビットコイン価格は2024年末までに10万ドルに達する可能性があり、暗号資産の冬(下落相場)は終了したとの見解を示唆。同行は4月の価格予測時点で、「連邦準備制度理事会(FRB)によるFOMCの利上げサイクルが終了に近づくにつれて、そして半減期が近づくにつれて、リスク資産、暗号通貨マイニングの収益性を向上させ、ビットコインドミナンンスの50〜60%への上昇が見込める」と主張していた。ビットコインETFの承認後の市場への期待感は非常に高く、各社アナリストらが強気の見解を示している。
ビットコインETF、承認に向けブラックロックなど各社動きをみせる
米国証券取引委員会(SEC)は28日、ブラックロック、およびインベスコのビットコイン現物ETF申請について会議を行った。ブラックロックは、発行と償還の方法「現物受け渡し」と「現金受け渡し」について修正案を提出。修正案では、ビットコインを取り扱わない米国ブローカー・ディーラーによるオフショアのマーケットメイカーのリスク軽減が図られている。ブラックロックは20日にもSECとの面会を行った。
グレイスケール社は29日、現物ビットコインETFの承認に向け、ビットコイン・トラスト(GBTC)の契約を更新し、2つの主要な変更を実施した。1つ目は、従来月次で徴収していた手数料を日次で支払い可能にすること。これは構造的調整で、手数料削減ではない。2つ目は、資産をオムニバスアカウント方式で一元管理することを可能にし、ETFの株式の発行と償還プロセスをスムーズにする。これらの変更はGBTCを現物ビットコインETFへアップリスティングし、他の申請者との競争条件を平等にするために行われた。
スイスの資産運用会社Pando Assetは29日、SECに現物ビットコインETFの申請を行った。同ETFはCboe BZXに上場され、コインベースがカストディアンとして機能する。SECのゲンスラー委員長は29日報道関係者に対し、ビットコインETFの承認の可否について「事前に判断しない」と述べた。
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