テザーのパオロ・アルドイーノCEOは月曜日、「Here’s a Stable Cow(これが安定した牛)」とキャプションを添えて牛のGIF画像を投稿し、テザーがアグリビジネスのアデコアグロ(AGRO)における筆頭株主であることを明らかにした。
このジョークは現実資産を指す。アデコアグロはサトウキビや米、酪農を手掛けており、飼育する乳牛は1万4500頭を超える。
テザーの「安定した牛」の裏にある農場の実態
テザーは2025年、TOB(株式公開買付け)によりアデコアグロの保有比率を約70%まで引き上げた。アルゼンチン湿潤パンパ地帯には4つのフリーストール式酪農工場がある。一方で、2基のバイオダイジェスターは家畜の排せつ物をバイオガスに変え、発電して地元の電力網に供給している。
アルドイーノCEOは2度目の投稿でトレードの構成要素を説明した。
$AGRO = 🐄 + 🍅 + 🌽 + 🥛 + …..
投資家はこの説明を好感した。AGRO株は月曜日に5.96%高となる11.38ドルで取引を終え、生産者の企業価値は約15億5000万ドルとなった。
Stable Cows(安定した牛)というラベルは、テザーの準備資産を巡る議論にも切り込む。KPMGは2025年の決算にサインしたが、検証済みの超過準備バッファーは40%減少した。農地や家畜はすぐに現金化できる資産ではないため、実物資産の増加はテザーの流動性計算を複雑にする。
牛の力がビットコイン・マイニング推進を支える構図
アデコアグロは南米全域で230メガワットを超える再生可能発電を管理する。サトウキビのバガス、バイオガス、工場のコージェネレーションが電力供給の基盤である。これにより、テザーは余剰電力を変動性の高いスポット市場で売るのではなく、マイニングリグに回すことができる。
両社は2025年9月にマイニングに関する覚書を締結した。アデコアグロのマリアノ・ボッシュCEOは、現状スポット市場で販売している電力の価格を固定できる点を利点に挙げる。ビットコインのマイニングは今やエネルギー・インフラ事業に近づきつつある。
テザーはこれらの拠点で、社内開発のオープンソース・マイニングソフトを運用する。この仕組みにより、稼働率やリグの管理、電力コストを自社で直接コントロールできる。
競合他社は依然としてコイン現物の直接購入を好む。マイケル・セイラー氏は企業によるビットコイン導入の不可避性を主張し、買い増しを続けている。アルドイーノCEOはまず電力基盤の構築を選択。国家主導のマイニング戦略に似た、安価な電力を重視する姿勢が鮮明となっている。
アデコアグロの次回決算では、テザーが送電網契約と比べてコストで優位に立てるかどうかが注目される。投資家は、テザーによる農場のさらなる現実資産計画への取り込みペースにも注目している。









