ビットコインは1か月で約26%上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長は世界の財務責任者らに対し、その上昇局面が終焉を迎える可能性を指摘した。
ウォーシュ議長によれば、「安い資金」の時代は終わった。経済成長が回復する中、資金は新たなプロジェクトに流入している。結果として金利は上昇基調。
ウォーシュ議長「安い資金の時代は終焉」
ウォーシュ議長はFRBのトップとして100日目を迎えた。月曜日にノースカロライナ州アッシュビルで開催された20か国・地域(G20)会合で発言した。同会合には財務相や中央銀行総裁が出席。
長年、エコノミストらは「余剰資金が多く、有望な案件が乏しいため、低金利が続いた」と分析していた。しかしウォーシュ議長は「その時代は終わった」と語る。金曜日のジャクソンホール会議でも同様の見解を示した。
「そう遠くない昔、エコノミストや政策担当者は『長期停滞』や『世界的な貯蓄過剰』について議論していた」とウォーシュ議長は語った。
同氏によれば、資金は現在、生成AIなど新たな分野に大量に流入。現状の金融環境を「引き締め」とは呼べないという。インフレ率は年率3.7%で推移。
ベセント財務長官「流れは止められない」
月曜日、同じくアッシュビルで開催された会議において、スコット・ベセント財務長官がウォーシュ議長の隣に座った。8月19日、ベセント氏は財務省の債券買い戻し規模を1回あたり少なくとも40億ドルに倍増させた。買い戻しは、政府が自国の長期債を市場から買い戻す政策を指す。
一部では「借入コストを引き下げる狙いだ」との批判も。ベセント長官はこれを否定。
「私は均衡価格を動かせるとは思わない。私の役割は、市場の動きが過度に加速しないように調整し、無秩序な展開にならないよう監視することだ」と同氏は月曜日のパネルで述べた。
しかし、市場は反応せず、同日には30年米国債利回りが約5.26%と19年ぶりの高水準に到達。10年債利回りも4.76%まで上昇した。
スタンレー・ドラッケンミラー氏は、こうした展開に既視感を示す。同氏は1992年にイングランド銀行を危機に追い込んだ有名な取引を主導。当時、英国は防衛不能な為替水準を維持しようとした。ベセント氏もその時期にソロス・ファンド・マネジメントに在籍。ドラッケンミラー氏は「同じ過ちの繰り返し」と警告。
ベセント氏は月曜日、こうした論争についても直接言及した。論説公開後、ドラッケンミラー氏と会話したと述べ、タイミングによって恩師が損失を被った可能性にも触れた。
ビットコイン保有者が注視すべき理由
投資家は8月、ドルの価値下落を見越して主にハードアセットを購入していた。ウォーシュ議長は真逆の経済環境を指摘。成長加速で金利が上昇し、預金者は持つだけで利息収入を得る。一方、ビットコインは利息を生まない。
同氏がジャクソンホールで発言した直後、金とビットコインはともに下落。今後は9月特有のリスクパターンも控え、最大の懸念要因はベセント氏以上にウォーシュ議長の姿勢である。









