トゥエンティワン・キャピタル(XXI)のジャック・マラーズCEOが月曜日に辞任した。会社の上場から7カ月後の動きである。テザーは同時に、ビットコイン財務会社のXXIと、マラーズ氏の決済会社であるストライクとの合併計画を撤回した。
より注目すべきは、新たな経営方針である。トゥエンティワンは、今後の優先事項として5つの項目を挙げたが、ビットコイン(BTC)の追加購入は含まれていない。
テザーがビットコイン財務戦略を見直す理由
4月29日に、テザーは壮大な計画を提示した。トゥエンティワン、ストライク、ならびにビットコインのマイニング企業エレクトロン・エナジーを 1つのビットコインプラットフォームに統合する案であった。
ギャラクシー・リサーチは、この統合グループが 企業のビットコイン保有規模でストラテジーに迫る可能性があると指摘した。だが、現在マラーズ氏はトゥエンティワンのCEOを退任すると発表している。
このビジョンが続いたのは12週間に満たなかった。ストライクは引き続き独立を維持する。エレクトロンとの取引は今後も可能性が残っているが、協議は初期段階である。さらに留意点として、テザーが 両社の過半数株式を保有しているため、関連当事者取引として追加審査を受ける可能性がある。
このタイミングにも理由がある。デジタル資産財務(DAT)企業、つまり主に暗号資産を保有・運用する企業は現在、厳しい状況に直面している。ブルームバーグは、ビットコイン価格の下落が業界全体の損失や人員削減につながっていると報じている。
トゥエンティワンもその影響を受けている。昨年12月に ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場初日は波乱となった。株価は月曜日の終値で5.32ドルと、年初から約43%下落している。時価総額は約18億5000万ドルとなっている。
ザグリ新CEO、キャッシュフロー重視を鮮明に
新たなCEOに就任したラファエル・ザグリ氏は金融畑出身である。ゴールドマン・サックス、ドイツ銀行、メリルリンチの上級職を歴任し、その後はブラジル有数のフィンテック貸金企業オープンコで財務を統括した経歴を持つ。
同氏の経営方針は明確である。収益を生む事業を買収・育成し、ビットコインは確保したままにする。会社側は新戦略を、バークシャー・ハサウェイ型と説明。ビットコインを担保とした融資事業も計画しており、保有者は売却せずに現金を調達できる。
「私の仕事は、組織としての規律、ガバナンス、実行力で運営会社を構築することにある。自社のビジネスが最も成果を上げるのは、保有するビットコインだけに頼らず、われわれが生み出すキャッシュフローや資本配分の厳密さにも注力したときだと考えている」とザグリ氏は 声明で述べた。
テザーはこの展開を事前に見越していた。5月、ソフトバンクの25%株式を取得し、トゥエンティワンを完全支配下に置いた。現在も4万3514BTCを保有し、BitcoinTreasuries.netの データによると、ストラテジーに次いで2位のビットコイン保有企業である。加えて、ビットコイン単一資産での財務方針も堅持している。
今後、最も注目されるのは次の一手である。2番手のビットコイン財務会社が追加戦略を迫られるなら、業界各社も追随する可能性がある。エレクトロンとの協議が、まずはその試金石となる見通しだ。








