米同連動型ステーブルコインUSDCの発行元のサークルジェレミー・アレールCEOはこのほど、USDCのユーザーの約70%が米国外ユーザーであることを明かした。同社は現在日本初のステーブルコインJPYCに出資をしており、多角的な協業を試みている。
同氏は新興および発展途上市場が最も速い成長を見せていると指摘し、「アジア、南米、アフリカでの急速な進展が見られる。安全で透明な米ドルステーブルコインへの需要は高い」と述べた。同社は6月には、シンガポール通貨当局から資金業のライセンスを取得し、サービスを拡大している。
同社は日本初の円連動型ステーブルコインのJPYCに出資を行っている。JPYCはサークルが初めて出資を行った会社だ。JPYCは2022年JPYCのバージョン2へのアップグレードを機にUSDCと同じスマートコントラクトに統一し相互運用性を確保。JPYCは同社からの出資を受けて以来さまざまな協業提携を進めており、現在は新たにできた電子決済手段と取引業のライセンスの取得準備を進めているという。
JPYC社の岡部典孝代表は BeInCryptoJapanのインタビュー対し、「USDCの販売や日本円への変換などの業務を始めたいと考えている。さらに、JPYCとUSDCを相互に保管できるサービスなども提供したい。中長期的には、日本の伝統金融機関(TradFi)に対して、サークルのAPIの導入支援なども行いたい」と語り、サークルとの協業を促進することを明らかにしている。
日本では6月1日の改正資金決済法施行により、日本円や米ドル等の法定通貨を裏付けに持つステーブルコインが国内でも発行・流通が可能になった。同氏は7月6日、報道関係者へのインタビューで日本でのステーブルコイン発行の可能性を示唆。同社は現在、日本のステーブルコイン需要について調査を行っている。同氏はドルとユーロのステーブルコインが既に存在する一方、貿易や外国為替で頻繁に使われる通貨には潜在的魅力があると認識。その観点から、円連動型ステーブルコインは新たなチャンスと位置づけている。
サークルの3日の資産内訳報告書によれば、同社のポートフォリオの93%が、短期の米国財務省証券、短期の米国財務省リポ取引、現金に投資されており、残りの7%は、銀行預金の現金準備金となっている。一方で、USDCの時価総額は下落基調だ。暗号資産トラッキングサイトのコインマーケットキャップによれば、445億ドルから261億ドルまで減少。なお、USDCは過去1ヶ月で50億コインを発行し、66億USDCを償還している。ステーブルコインUSDTの発行元TetherのPaolo Ardoino技術責任者も1月に米国外の市場の重要性を強調していた。
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