決済大手Visaはこのほど、イーサリアム(ETH)ブロックチェーンの取引手数料(ガス代)について、クレジットカードを利用した法定通貨決済に関する実験を実施した。ガス代の支払いプロセスを簡素化し、ユーザー体験を向上させるのが狙い。
従来、イーサリアムをはじめとしたブロックチェーン上の取引においては、利用しているブロックチェーンのネイティブトークンがガス代として必要となる。例えばイーサリアムのブロックチェーン上で暗号通貨やNFTを取引する際、ガス代として常にETHを保有する必要があり、多くのユーザーにとって複雑な仕組みとなっていた。
この実験は、イーサリアムのGoerliテストネットで実施された。ガス代のクレジットカード払いを実現する方法として、「アカウントの抽象化(AA:Account Abstraction)」を実装するイーサリアムの標準規格ERC-4337と、Visaが独自に開発したスマートコントラクト「ペイマスター」の組み合わせを提案している。
AAは3月、イーサリアムのメインネットに実装された新機能。この機能を使うと、スマートコントラクトが任意の暗号通貨をETHにスワップ(交換)し、ETH建てによるガス代支払いを実行することが可能となる。ペイマスターは、ガス代支払いについてオフチェーンでVisaのクレジットカードから決済情報を受け取り、オンチェーンでユーザーに代わって同額の支払いを行うためのスマートコントラクト。
Visaの公開記事によると同実験は成功したとのこと。実用化されれば、分散型アプリケーション(DApps)などの利用時における大幅なユーザー体験向上を見込める。
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