海外Web3コミュニティdappGamblはこのほど、「市場全体の95%に相当するNFTプロジェクトが無価値となった」との調査レポートを公開した。調査対象となった7万3000件超のNFTプロジェクトのうち、約95%に相当するプロジェクトの時価総額がゼロであることが判明した。金銭的価値のないNFTを保有するユーザーは2300万人に上り、投資家にとって厳しい状況が続いている。
NFTは、まったく価値がなくなったのか?
2021年から22年初頭にかけて、NFTの取引高は急上昇した。21年3月、NFTアーティストBeeple氏の『The First 5000 Days』が75億円で落札。翌22年2月には世界最古のNFTアートと呼ばれるCryptoPunks(クリプトパンクス)が27億円で落札されるなど、センセーショナルな取引が注目を集めた。
世界のNFTの月間取引高をみると、22年1月の53億6000万ドルをピークとし、急速に減少している。23年8月の月間取引高は4億1000万ドルと、ピーク比92.3%減。
dappGamblが調査したNFTコレクション7万3257件中、95%に相当する6万9795件の時価総額が0ETHであることが判明した。これに加えて、完売したコレクションは全体のわずか21%で、残りの79%は売れ残っている。レポートでは、NFT市場の流動性が枯渇している現状を以下のように指摘している。
NFTは5件中4件が売れ残っている。この状況は、新たにNFTを売り出すことが難しく、実際の需要との間に大きな不均衡があることを物語っている
Dead NFTs: The Evolving Landscape of the NFT Market
NFTの将来性は?
NFTプロジェクトを最低取引価格(フロア価格)別に見ると、フロア価格6000ドル超のNFTコレクションは上位1%未満となっている。20日には米大手雑誌ローリング・ストーンのWebサイトにて、NFTの終わりを告げる記事が公開されるなど、NFTに対しては現在、厳しい目が向けられている。
dappGamblは、「明確なユースケース、説得力のあるストーリーテリング、真の芸術的価値を欠くNFTプロジェクトは、ますます販売することが難しくなっている」とし、 NFTが投機的で不安定な市場であることを強調する。一方、NFTが上記の要素をすべて備えた場合、市場の低迷を乗り切り、永続的な価値を持つだろうとも予測している。専門家の間では、NFTプロジェクトはデジタルアートやコミュニティへの限定アクセスだけではなく、本当に意味のある付加価値を提供し、実用的なユースケースに焦点を当てるべきと指摘する声も多い。
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