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NFTの冬との向き合い方|イケハヤ、コーセイ、ソロ各氏の質問会まとめ

18 mins

最大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが運営するNFT市場「バイナンスNFT」は19日、日本人NFTインフルエンサーらとAMA(Ask Me Anything=何でも聞いてください)を開催した

「日本のNFTスーパーインフルエンサーとNFTの冬を過ごす方法!」と題されたこの質問会では、相場下落が続くNFTの市況に関する議論が行われた。登壇者は以下の通り。

  • イケハヤ氏:「クリプトニンジャ・パートナーズ(CNP)」など運営のニンジャダオ(Ninja DAO)ファウンダー
  • コーセイ氏:「ネオスタッキー(NEO STACKEY)」ファウンダー
  • ソロ氏:「わふくジェネ(WAFUKU GEN)」共同ファウンダー

質問会には1,300人以上がリスナーとして参加した。以下、質問会の内容を要約する。

NFT市場は冬を迎えているが、現在の市況についてどう考えるか?

イケハヤ氏:そもそも日本のNFT市場は参入ユーザー数が約15,000人とごく小規模な市場であり、盛り上がりに欠けていた。しかし、ユーザー人口が10倍ほどまで増やせるポテンシャルが、日本のNFT市場にはある。

コーセイ氏:ネオスタッキーのコミュニティは日本人ユーザー6割、海外ユーザー4割ぐらいの割合であるが、一部ユーザーの狼狽売りが重なり、フロア価格(最低取引価格)が下落していた。一方で、投げ売りされたNFTを買い支えるユーザーもいる。

当社では企業買収も行っており、NFTゲームおよびメタバース開発に注力している。「NFTの冬」と言われている今から地道に開発を重ね、強気相場に備えることが重要と考えている。

ソロ氏:わふくジェネのコミュニティでは、いわゆるガチホ(ダイアモンド・ハンド)文化が浸透している。そのためフロア価格が下がって含み損になっている現在の市況でも、運営チームとコミュニケーションを取って応援する姿勢が素晴らしい。

ガチホ(ダイアモンド・ハンド)とは:
NFTを購入後、相場にかかわらず長期保有すること

ミセス・ワタナベ(日本人個人投資家)は今後、暗号資産投資に参入するか?

イケハヤ氏:残念ながら、未だに多くの個人投資家からすると、NFT含め暗号資産(仮想通貨)は胡散臭い、詐欺扱いの存在である。日本における暗号資産のマスアダプション(大衆への普及)は相当先の話となるだろう。ただし、先ほども発言した通り、10万人ぐらいの市場規模であれば、我々の努力で達成可能と考えている。

コーセイ氏:現状で日本の暗号資産税制は整っているとはいえないため、個人投資家の参入は難しいだろう。税率も他国と比較して極めて高い。将来的に暗号資産税制が整備され、投資の利ざやが計算できるようになれば、個人投資家も参入するようになるかもしれない。

ソロ氏:日本人の特徴として、NFTから暗号資産に触れるユーザーが多いことが挙げられる。こうした人々がNFT投資後にDeFiや暗号通貨にも触れ、知識や経験を蓄えることが暗号資産のマスアダプションに貢献するだろう。

LINE NFTが日本で成功した理由は?

イケハヤ氏:CNP Toysの成功が大きい。ユーザー数でいうと、3万人ほどがCNP Toysを手にとった。なんといってもLINE NFTは「手軽さ」が魅力的で、ユーザビリティも高いのが強みだ。イーサリアムNFTはオンボーディングが難しく、ハッキングのリスクもあるなど、使い勝手が悪いのが現状の課題となっている。CNPはさらにLINE NFT事業を強化する予定。

コーセイ氏:ネオスタッキーはLINE NFTに参入していないため、第三者目線でコメントする。LINE NFTの成功は、CNPマーケット担当のイケハヤ氏、CNPファウンダーのroad氏の力量によるところが大きい。CNP Toysでは、新規ユーザーに加え既存NFTユーザーも巻き込んで、大いに話題となった。

ソロ氏:LINE NFTの強みは、一言でいうと「他人に薦めやすい」という点に尽きる。日本におけるLINE登録者数は全国人口の9割を超えており、誰でもLINEを知っている。さらにLINE NFTはアプリ内でウォレット開設、購入、保管まで完結する。

「NFTは怪しい」というのが世間一般のイメージであるが、CNP ToysについてはLINEのプラットフォーム上で、かつ無料入手できた点が成功の要因だったと考えている。

Web2企業がWeb3で成功する方法は?

イケハヤ氏:今後、開発力があり有名IP(知的財産)を持つWeb2企業のWeb3進出がトレンドになるだろう。直近では大手ゲーム企業スクウェア・エニックスがLINE NFTに進出している。我々ニンジャ・ダオ(Ninja DAO)のようなWeb3ネイティブは、こうしたWeb2企業とのコラボをしていきたい。

コーセイ氏:企業マーケティングの分野で活用できるだろう。例えばアーティストのコンサートチケットをNFTとして発行するサービスが挙げられる。ほかにもホテルチェーンの会員証のNFT化や、フィリピンでは住民票をNFT化する取り組みもある。

またウォレットと紐付けられ、譲渡不可能なNFTであるSBT(Soulbound Token)の活用事例もある。当社では会員証をSBT化し、会員ポイントをそこに紐付ける、といったビジネスモデルを開発中である。

ソロ氏:マーケティングの面でNFTを活用して自社製品・サービスを広める、という活用方法が増えるだろう。ただし企業側は注意すべき点がある。従来はあらかじめ綿密にプランを立て、資金を注入し事業を一方的に推し進めるという手法が有効だった。しかしNFT事業においては「ユーザーを巻き込む」という視点が不可欠だ。そのため、ユーザーと密なコミュニケーションをとりつつ事業を展開することが重要。

NFTの使い方・用途について、どんな未来を期待している?

イケハヤ氏:様々な使い方に期待しているが、とくに「Web3ゲーミングにおけるNFTの用途充実」に期待したい。ゲームは巨大産業であり、うまくゲームのエコシステムにNFTを取り入れれば、多くの新規ユーザーがNFTに触れるきっかけとなるだろう。そのため、前述したスクウェア・エニックスのLINE NFT進出はとても意義がある。

コーセイ氏:前述した会員制ビジネスにおける会員証のNFT化や、住民票のNFT化に期待したい。現在のNFT市場をみると、PFP(プロフィール画像)を提供するだけだと、事業の存続は厳しい。NFTを持つことで付与されるユーティリティを楽しんだり、NFTを持っていると稼げる、という体験提供が必要となる。

ネオスタッキーでは現在、独自メタバースを開発中である。これはネオスタッキーのNFTをメタバースに転送し、三次元のアバターとしてメタバース内を探索できるようにするもの。さらにメタバース内ゲームも開発中であり、ゲームトークンも発行する可能性がある。

NFT事業者は、ユーザーがNFT所有後に何を体験できるか、という点に焦点を当て、NFTのエコシステムを拡充させていくことが重要となるだろう。

ソロ氏:デジタルデータの独自性を担保し、「改ざん不可能かつ所有権を明確に証明できる」というNFTの技術的な側面がもっと普及してほしい。NFTは当初、クリエイター報酬というマネタイズの手法が斬新だったはず。この仕組みの恩恵を受けるクリエイターが増えてほしい。

クリエイター報酬とは:
NFTの売却価格の一部が、自動的に発行主に還元される仕組み。ロイヤルティともいう。

日本のNFTにおける海外ユーザーの流入やローカリゼーションについてどう考えるか?

ソロ氏:わふくジェネでは現在、海外ユーザーがほぼいない。そのため海外ユーザー獲得が今後の課題。文化も言語も違うため、海外ユーザーとのコミュニケーションは難易度が高いと想定している。前提として、日本のNFTのカルチャーを海外ユーザーに伝えることは、時間がかかるだろう。とは言っても、「同じデジタルアートが好きである」という点で繋がれると確信している。AMAセッションやディスコードを通して交流していきたい。

コーセイ氏:当社はシンガポール、フィリピン、イギリスに支社を設立している。また各国にネオスタッキー・ホルダーたちのアルファ・コミュニティがある。また海外出身の当社スタッフに、英語圏コミュニティのモデレーターとして参画してもらっている。

イケハヤ氏:前提として、クリプトニンジャ(CryptoNinja)はIPビジネスである。海外ユーザーも大歓迎だが、まずは日本市場で認知を獲得し、クリプトニンジャのブランドを強めたい。直近だと、クリプトニンジャのアニメが完成を控えている。ポケモン、NARUTOといった日本の有名IPのように、国内市場でポジションを取ってから海外へ本格進出する流れが理想的と考えている。

NFTの冬に入っている今、ユーザーに対するアドバイスは?

ソロ氏:まず、わふくジェネは長期的な事業ビジョンを持っているので、目先のフロア価格に狼狽せず、安心してほしい。

一方、市場が冷え込んでいる今は、NFTプロジェクトが淘汰される時期に入っている。ユーザーは「買う価値があるか・参加する価値があるか」という視点からプロジェクトを見極めて取捨選択する時期に入っているのも事実。自身の場合、ファウンダーの発言内容や発信頻度に注目し、ポートフォリオの整理を進めている。

コーセイ氏:NFT購入には大きく分けて2つの動機がある。一つはNFTのデザインが好きで購入するパターン、もう一つはプロジェクトの事業ビジョンに共感して購入するパターン。

NFTのデザインが好きで購入した場合は、クリエイターの作風が好きで買ったため、相場の変動にあまり関係はないだろう。その一方、プロジェクトの事業ビジョンに共感して購入した場合、「ロードマップの実現可能性はどの程度か」という部分に注目してNFTプロジェクトを取捨選択することが重要。

加えて、情報発信の頻度が高いファウンダーのプロジェクトを選ぶべき。例えばCNPのように、プロジェクト進捗状況を毎日のように共有してくれるだけで、NFT保有者は安心できる。

イケハヤ氏:NFTプロジェクトの淘汰は今後しばらく続くだろう。現に、自身のポートフォリオにあるNFTのうち、プロジェクトが終息した事例もいくつかある。事業進捗があるプロジェクトを見極めて、投資することが重要となる。

またNFTは「クリエイターを応援する手段になる」という側面がある。例えばLLAC(Live Like A Cat)デザイナーの猫森うむ子氏は、LLACのコレクションとは別に、個人的なアートNFTも販売している。ユーザーはこれを購入し、長期保有することがクリエイター支援となる。このように、クリエイターを長い目で応援するという楽しみ方もNFTにはある。

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Shunsuke Saito
青森県出身。2021年に暗号資産(仮想通貨)投資を開始後、22年よりライターとして従事。国内暗号資産メディアにてライター・編集を経て、23年3月、BeInCrypto(ビーインクリプト)にジャーナリストとして参画。ビットコイン、NFT、PoSノード、DeFiなどへの投資経験を持つ。
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