日本の2年国債利回りは8月31日、1.746%まで上昇し、31年以上ぶりの高水準となった。日銀の追加利上げ観測を背景に円で資金を調達する「円キャリートレード」のコストが上昇しており、ビットコイン(BTC)を含む世界のリスク資産や暗号資産市場への影響が注目されている。
2年債利回りは、市場が日銀の金融政策をどう見ているかを映す指標の一つである。スワップ市場では、9月の利上げ確率が約88%まで織り込まれている。
日本、970億ドルを投入も円下落止まらず
日銀は6月に政策金利を1%へと引き上げ、1995年以来の高水準となった。長期債もそれに続いた。10年物国債(JGB)の利回りは現在2.93%近辺にある。
本来であれば高金利は通貨を支える。しかし円は下落。金曜日は1ドル160.16円で推移し、月曜日にも160.20円に達した。
東京は7月30日から8月26日にかけて15兆4000億円、約970億ドルを投入した。その中には7月31日の米国との異例の共同介入も含まれている。しかし、為替はその効果の半分以上を既に失った。
金利差縮小でも円下落止まらず
米国と日本の2年債利回り格差は2.64%まで縮小。2023年・2024年のピーク時にはほぼ5%に達していた。キャリーインセンティブの半分が消失した形だ。
過去40年、円相場はこの格差と連動して推移していた。いまや両者は乖離。円は下落し続ける一方、円借りの旨味は薄れている。
この乖離は、金利が主因ではなくなっていることを示す。日本国債の損失拡大や大量の債券発行は、金利引き上げだけでは解決できない信認低下の問題を示唆する。
円キャリートレードが今、ビットコインに及ぼす影響
投資家は円を低金利で借り入れ、海外の高利回り資産に投資する。円が急騰すれば返済コストが増加。ロスカットにつながる。
2024年8月はそのメカニズムが現れた。ビットコインとイーサリアムは、円資金によるポジションの解消で最大20%下落した。
ビットコインは7万9,087ドルで取引され、24時間で1.3%上昇。本稿執筆時点で、先週は米連邦準備制度理事会のケビン・ウォーシュ議長の強気発言を受け、7万7,000ドルを割り込んだ。
したがって、9月の日銀決定はサプライズ要因というよりも節目である。88%の確率で織り込まれた動きは既に市場に吸収済み。一方で、まだ解消されていないポジションは積み上がり続けている。









