暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)は4日現在、調整局面が続いている。オンチェーン分析によると、重要な下値支持線(サポートライン)として機能している2万9000ドルを下回る可能性がある。
ビットコインは7月13日に年初来高値の3万1800ドルを記録したが、その後、急落した。同21日に心理的節目の3万ドルをブレイクダウンしている。オンチェーン分析に用いられる諸指標から、ビットコイン長期保有者による強い売り圧力が観測されている。
ビットコインのオンチェーン分析、強い売り圧力を観測
ビットコインは現在、長期保有者からの強い売り圧力を受けている。オンチェーン分析企業Santimentが提供する指標であるToken Age Consumedを見ると、7月31日頃からの売り攻勢が示唆される。ビットコインの7月終値が心理的節目の3万ドルを下回る、2万9500ドルで終了したことを受けたものと見られる。
下記画像のように、Token Age Consumedの急上昇は、長期保有されていたビットコインの大量移動を意味する。3万ドル回復を妨げたのは、ビットコイン投資家の強い売り圧力によるところが大きい。

Token Age Consumedとは:
休眠期間の後、大量のトークン移動を示す数値。長期投資家の市場センチメントを評価する指標として有効とされ、暗号通貨の値動きに先行する傾向がある。
ビットコインのオンチェーン分析、取引所へのBTC流入増を観測
暗号通貨オンチェーン分析ツールCryptoQuantによると、ビットコインの取引所への流入量は8月に入り増加。投資家は、2万9000ドルから2万9900ドルのレンジで停滞している市況に警戒感を強めているもよう。
7月25日から8月3日にかけて、取引所へのビットコイン流入量は8600BTC増を記録。Exchange Reserve(取引所保有高)と呼ばれる指標は、暗号資産取引所のウォレットへの流入量を示す。同指標の増加は、投資家が潜在的な下落に備えて売却する可能性を示唆する。

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ビットコインのオンチェーン分析に見る価格予測:2万8500ドルで攻防か
ビットコインは下落基調が続くものの、下記画像に見られるように、平均価格2万8642ドルで5億3000万BTCを取得した63万1000のウォレットアドレス群が下落を食い止める可能性もある。このサポートが機能しない場合、2万8000ドルに向かって下落するだろう。
一方、ビットコインが2万9100ドルの抵抗線を上回った場合、強基調を取り戻し、3万ドルに向かうことが予想される。しかしながら、平均価格2万9571ドルで132万BTCを取得した267万人のウォレットアドレス群が上昇を阻む可能性もある。

2023年8月のBTC価格予測(IntoTheBlock)
翻訳:BeInCrypto Japan
原文:Bitcoin (BTC) Price at Risk: Key Indicator Signals Drop Below $29,000
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