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ビットコイン、供給量は減るも価格は横ばい|香港では公認取引所が開始

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更新 Shota Oba

ヘッドライン

  • ビットコインは取引量の低さやRSIの記録的低水準などの要因から下落が起きても限定的となる可能性がある。
  • 3ヶ月余りで世界第3位のクジラとなったウォレットはロビンフッドであった。
  • 香港では本格的に公認取引所が小売投資家にサービスの提供を開始した。
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ビットコインBTCは29日現在、価格は2万6000ドル代を横ばいで推移している。資産運用大手ブラックロックの6月にビットコインETF申請による上昇相場から年間最高値を更新して以来、上値が重い状況だ。

オンチェーンデータ分析会社グラスノードによると、中央集権型の暗号資産(仮想通貨)取引所で保管されているビットコインの総量は20年3月の320万3000BTCをピークに、現在225万6000BTCまで減少。これは過去5年間で最低レベルだとされる。特に、この数字は専用カストディアンやETF形式の商品(GBTC、Microstrategyなど)を含まない。一方、データプロバイダーKaikoの調査では、ビットコインの取引量もまた低水準。ステーブルコインや現金の流入も同様に減少傾向にあることが明らかになっている。

市場では先週、レバレッジ取引の約30%が清算された一方、日足のRSI(相対力指数)はコロナショック以降で最低を記録し、「売られ過ぎ」状態にあった。このような状況下のため、JPモルガンのアナリストのニコラオス・パニギルツォグルー氏は、CMEのビットコイン先物契約でロングポジションがほぼ清算済みであることなどから、ビットコインの下落リスクは限定的と分析している

画像:Bitcoinmonthlyreturn

一方、9月は過去10年間の平均でビットコイン価格にとってマイナスのパフォーマンスを示した唯一の月となっており、更なる下落への懸念も高まる。

著名投資ファンドパンテラキャピタルがこのほど公開したレポートでは、ビットコインは22年2月から今年6月まで、前年比マイナスリターンを15ヶ月連続で記録しており、半減期が影響するのは時間がかかるという。価格は半減期前の最低価格を477日前更新し、半減期後には平均で480日間価格が上昇する傾向があるという。このパターンが再現されれば、次回半減期前には1ビットコインあたり3万5000ドル、半減期後には14万8000ドルに達する可能性があると見ている。

急速にBTCを集めたクジラはロビンフッドであった。

BitInfoChartsのデータとブロックチェーン分析企業アーカム・インテリジェンスのウォレットデータによると、暗号資産取引所のロビンフッドがビットコインを集約し、約30億ドル相当を単一ウォレットで保有していることが確認された。この保有量で、ロビンフッドは暗号資産取引所のバイナンス(約64億ドル)とビットフィネックス(約43億ドル)に次ぐ、第3位のビットコイン保有者となっている。

香港では初の公認リテール向け仮想通貨取引所が開始

香港初の認可仮想通貨取引所、Hashkey Exchangeが小売投資家へのサービスを開始し、香港の小売投資家が米ドルの預金でビットコインとイーサリアム(ETH)を購入できるようになった。同社リビオ・ウェンCOOによれば、香港ドルでの取引も近日中に許可される見込みだ。これは、香港が昨年発表した仮想資産産業拡大計画の一環で、都市をグローバル仮想通貨ハブにする目標に沿った動きとなる。

仮想通貨市場最も長い冬の最中にある相場では、価格のボラティリティが非常に低い水準になる傾向にあるが、企業やプロジェクト・国家がマスアダプションに向けて準備を行なっている。次の上昇相場に向け、「バンドワゴン効果」などに惑わされずにポートフォリオを構築する場面に面しているのかもしれない。

  • バンドワゴン効果は、投資家が他の人の行動や意見に追随する現象であり、一時的な価格ブームやバブルを引き起こす可能性を持つ。いずれの場合も、人々はFOMO(機会を見逃す恐怖)のために投資する可能性があり、冷静な判断と調査行わずに投資することがある。

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Shota Oba
国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。...
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