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イーサリアムとトロン、取引手数料シェアで2強|ブルームバーグ

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編集:
Shigeki Mori

09日 10月 2023年 20:00 JST
Trusted-確かな情報源
  • 直近1年間、PoSブロックチェーンの取引手数料シェアにおいて、イーサリアムとトロンが全体の88%を占めている
  • PoSのブロックチェーンは約200プロジェクトが存在し、イーサリアムが取引手数料シェアの57%を占め、次点でトロン・ネットワークが31%を占める
  • 米ブルームバーグのアナリスト、ジェイミー・カッツ氏はブロックチェーン取引手数料を巡る状況について、X(旧Twitter)で詳細な分析を公開した
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分散型金融(DeFi)アグリゲーターDeFiLlamaによると、直近1年間、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)ブロックチェーンの取引手数料シェアにおいて、イーサリアムとトロンが全体の88%を占めている。

PoSのブロックチェーンは現在、約200プロジェクトが存在する。この内イーサリアムが取引手数料シェアの57%を占め、次点でトロン・ネットワークが31%を占める。190以上のブロックチェーンが、残り12%の市場シェアを分け合っている。

ブロックチェーン取引手数料、イーサリアムとトロンでシェア88%

米ブルームバーグ暗号資産(仮想通貨)部門のジェイミー・カッツアナリストは7日、ブロックチェーンの取引手数料を巡る状況について、X(旧Twitter)に投稿した。

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驚くべきことに、過去1年間における取引手数料の88%は、わずか2つのブロックチェーンによるものだった。残りの取引手数料はわずか12%で、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンが急速にシェアを伸ばしている

ジェイミー・カッツ氏X
ブロックチェーン別の取引手数料シェア(ジェイミー・カッツ氏X

カッツ氏によると、PoSのブロックチェーンは現在、ブロックスペースの過剰供給、インフレ的な供給計画を含む未熟なトークノミクス、べスティング契約の不履行など、様々な課題を抱えている。しかし、ブロックスペースの需要は弱気相場にもかかわらず「長期的な構造的上昇トレンド」にあるという。

べスティングとは:
一定の時期の経過に応じて権利を確定させる契約条件。開発者や初期コミュニティメンバーに対し、一定期間にわたって暗号資産を出金できない形態(ロックアップ)で行われるトークン・エアドロップが典型的なケース。

イーサリアムとトロンの市場シェア争いは激化

イーサリアムのネットワークにおける平均取引手数料は9月、歴史的な低水準となる1.15ドルを記録した。主な要因として、イーサリアムL2ネットワークや、中央集権型取引所(CEX)におけるイーサリアム取引の減少が挙げられる。

一方、トロン・ネットワークは6月から7月にかけて、月間のアクティブ・アドレス数でイーサリアムを大幅に上回っている。同指標は、トランザクションを実行するユニークなウォレット・アドレス数を集計したもの。ネットワーク需要を計測する重要指標とされ、アクティブ・アドレス数の増加はそのブロックチェーンの基軸通貨に上昇圧力をかける場合が多い。

6・7月のネットワーク別月間アクティブ・アドレス数(ナンセン公式X

本稿執筆時点で、イーサリアム(ETH)価格は前日比0.53%減の1619ドルで、トロン(TRX)価格は0.14%増の0.087ドル。

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