3人のFRBメンバーが水曜日に利上げに賛成し、金曜日にその理由を明かした。
彼らの説明は一致しない。それぞれが異なる理由で利上げを望んでいる。この見解の相違こそが本質だ。
FRBの利上げ投票が9対3に割れた理由
FRBは水曜日、政策金利の据え置きを決定した。誘導目標レンジは3.50%から3.75%で維持された。
委員のうち3名がこの決定に異を唱えた。ダラス連銀のローリー・ローガン氏、ミネアポリス連銀のニール・カシュカリ氏、クリーブランド連銀のベス・ハマック氏の3人が0.25ポイントの利上げを支持。投票結果は9対3となった。
投票結果は即時に公開されたが、その理由の説明はなかった。
ケビン・ウォーシュ議長は記者団に「審判でなくボールを見てほしい」と述べ、委員会内で議論された内容を列挙した。だが、大多数が据え置きを選んだ理由は説明しなかった。
投票で敗れた3人の方が、勝利した9人よりも多くを語っている。
債券市場はすでにどちらかに賭けていた。30年物米国債利回りは木曜日に2007年以来の高水準で引けた。
ローガン氏「インフレ率は2.5%付近で停滞」
ローガン氏の主張は明快だ。物価上昇は過去5年以上にわたり速すぎた。インフレ率は2%の目標に向かっていない。
一時的な供給ショックや生産性向上を除いても、インフレ率は2%台半ばにとどまると同氏は見る。インフレが低下するよりも上振れリスクが高いとの認識だ。
また、現行の金利水準では景気に抑制効果が及んでいないと指摘。雇用も消費も堅調だと述べる。
「政策的な引き締めがなければ、インフレ率は予期せぬショックが起きるまで目標を上回る水準で推移し続ける可能性が高い。FOMCは目標達成のために予期しないショックに頼ることはできず、もしショックが起きた場合には政策を柔軟に調整できる」ローガン氏の声明。
同氏の解決策は小幅かつ早めの対応。いま0.25ポイント利上げする方が、後でより大幅な引き締めをするよりも好ましいとの考え。
同じ票、異なる3つの理由
カシュカリ氏はローガン氏と違う立場をとる。BeInCryptoの解釈によれば、同氏はリスク管理の観点で政策を引き締めたいと考えている。インフレ率が固定的に高いからではなく、先行きが不透明なためだ。
ハマック氏が3人目の反対票だが、同氏の具体的な見解は本稿執筆時点で公表されていなかった。
この点こそ重要だ。1つの共通した主張なら、対処は容易だが、3つの論拠がバラバラなら議論は複雑になる。これこそウォーシュ議長がかつて求めた「FRB家族内論争」の姿ともいえる。
暗号資産市場もすでに反応した。ビットコイン(BTC)は水曜日の金利据え置き後に上昇したが、その後反落し、金曜日には6万2600ドル付近で推移し、1日で3.2%下落した。
次回会合は9月に予定されている。仮に原油価格が再上昇するなら、3人のメンバーは議論に勝つ必要はなく、あと1票を得るだけでよいかもしれない。









